ビーの毛づくろいはていねい
朝ご飯は納豆ご飯、お茶。
シャワーを浴びていたらダーが帰ってきた。
予報では激寒のはずが、「今日はあったかいよ」
校了が始まって、ほとんど顔を合わせず、話もしない。
メールをする暇もないらしい。
サンボマスターをかけると、ダーも私も一緒に歌う。
ダーは徹夜明けで目をとろんとさせて「この歌はシングルだと超しょぼい」
出かける頃ダーはベッドに入り、殿とビーも一緒に寝出した。
「サニーデー・サービス」を聞きながら駅へ。
日が出ていて暖かい。
今日も休みのはずのDが出社。
おしるこのことを昨日からいってるので、
今日はつきあって食べに行く。
男一人でおしるこを食べに行くのが恥ずかしいらしい。
「米を研がないでたいたらまずかった。一度はやるだろ?」
日がなスパイダーマンの歌、花粉症話。
「アイボンのキャップ、前のやつをとっといて両目いっぺんに洗うのがいい、
誰でもやってるだろ?」と振り付け付きでいっていた。
「日日雑記」、深沢七郎の葬儀の日のこと。
「目薬をさすように」百合子さんがみた光景。
深沢氏の死についての話の引用、
死は引越しみたいなもので、
柱のキズとか天井の染みとかをもう見ることがなくなる。
夜ご飯はタラの唐揚げ、揚げだし豆腐、春菊胡麻和え、ワカメ味噌汁、ご飯。
1人で、10分で食べ終えてしまった。
タラの皮を炒めて猫にあげたがほとんど食べなかった。
身の部分をビーが少し食べただけ。
ビーは焼きたての熱いのを果敢に食べていた。
夜になったらだいぶ冷え込んで、
殿はあったかマットの上から動かない。
ソファに横になると、ビーが私の脇腹のあたりに伸びて、
前足を私の肩にまわし、ソファにもたれかかるような格好で寝だした。
右を向くとビーのアップ。
ビーはクークーいって眠っていた。
見ていると、片目が開いて中の白い幕がのぞく。
そのうち、目を閉じたまま眼球がぐるぐる動いて、
レム睡眠だと思った。
寝息もどんどん大きくなってブーブーいいだし、
腕や顔がびくびくっとなったりした。
私とソファの間のくぼみにビーがぴったり収まって、
ビーの腹は水面のようになめらかで、
「人類補完計画」というコトバが浮かんだ。
私はビーで補完されてる。
そのうち私も睡魔に襲われ眠りそうになったのをこらえて、
寝る支度を整えてから柚子茶を飲みながらタモリ倶楽部。
朝ご飯はイチゴジャムのトースト、目玉焼きとベーコンのサラダ、コーヒー。
ダーは朝になって帰って来てたようで、
私が出かける頃は爆睡中だったので起こさずに家を出る。
朝はいつもビーが私の一挙手一投足に注目しているので、
時間があればだっこして、窓の外の遠くを見せる。
仕事に行ってくるね、といって家を出る。
冬将軍は意外とぐずぐずしてるらしく、お昼は暖かかった。
今日はDが上機嫌で文句ばかりいっていて、
Bも一緒になって調子に乗り、
私に喧嘩を売るようなことばかりいってた。
別に腹はたたず、笑っていた。
今日はちょっとしたミスを計4つくらいして、
ドンちゃんも笑っていた。
Y井さんに「古い本読んでるねぇ、旦那さんの本も面白いよ」
と声をかけられた「日日雑記」をお昼に読む。
久々にK鳥さんのパン。
チキンタコス、メキシカン。
一人でも富士山の山小屋に行っているのは驚きだった。
上野の蝋細工の模食の食堂の話で、
私も前に上野に行ったとき、
蝋細工の模食に見入ったことを思い出した。
まずい外食の話がおかしい。
窓の向こうに、入道雲のような大きい塊があった。
ちょっとビーに似てた。
その上の方に、太った月が白く出ていた。
そんなひと時を、またしてもTちゃんが隣の席に来て邪魔をした。
きれいなお姉さんと打ち合わせだったらしく、
見せびらかしたかったらしい。
帰りに三茶に寄って、
カルディでモカのコーヒー(200g520円)、
インナーノースリーブ(890円)、半そで(1800円)、
2005手帳(520円)。
猫草が品切れだったので栄通りまで歩く。
セキゼンでシーバ、銀のスプーン。花屋で猫草。
本屋で中上健次「十九歳の地図」、「百鬼園戦後日記帖」。
すっかり荷物が増えた。今日はスニーカーでよかった。
茂木でラーメン、味玉入り。
毎晩モンチがアッアー、アッアー、プルルルアーンと鳴いて遊ぼうというので、
羽付き紐を振り回して遊ぶ。
モンチが息をきらして疲れてゴロンとなるのを見計らって、
ささっとパソコンの前に座る。
でもしばらくするとまた誘いに来る。
モンチのおもちゃはほとんどが殿とビーのおさがり。
モンチのために買って来た、新しいちょっとリッチな羽付き紐は、
ビーと殿は全く見向きもしない。
「そんなの、ガキのおもちゃでしょ?」という顔。
手帳を整理していたらビーの小さい頃の写真が出てきて、
改めてあちが短いと思った。
寝る前、「カンバセーション・ピース」。
猫の死の話は、すぐ泣いてしまう。
人間の死の話は、別に毎度泣くってことはないし、
ぐっとこらえれば我慢できる。
でも猫の場合は、我慢できない。
町田氏のヘッケの話も、大島さんのサバの話も、
百合子さんの玉も、保坂さんのチャーちゃんも…。
今は、3匹の猫たちを、キンタの分もかわいがってる。
もうすぐ、春が来るちょっと前の一度冷え込む頃が、キンタの命日。
殿が来てビーも来てからは、
なんとなくキンタもここにいるような気がして、
わざわざお墓まで出向くことはないような気がしている。