なぎのあとさき

日記です。

ジャコメッティ

2017年06月27日 | 日々のこと



日曜日はずっと食べたかったお蕎麦を
お昼に食べてから、乃木坂へ。

ジャコメッティは、
空間と人体の関係を探ってるうちに、
胸像や人物像は縮んでしまい、
台座が大きくなった。
第2次世界大戦は記憶による制作を試み、
作品はどんどん小さくなる、
マッチ棒に入るくらいの小ささに。
そういうことは彼の意図と関係なく、
作品のほうで小さくなっていくので、
ジャコメッティにも止められない。
あまりに小さくなってしまうので、
1メートルは死守、というルールを作ると、
今度はどんどん細くなっていく。
モデルと向き合い造形した作品は、細い。

セザンヌが好きでセザンヌと同じく
「モデルに動かれるのを嫌った」という彼だけど、
そんなポーズとってるように見えないのに、ちょっと不思議。

デッサンも多数あったけど、
顔がどんどん黒く塗りつぶされていた。

犬と猫も細かった。
見たものを見たままに、空間ごと、
という彼の彫刻は、すごくいい。
何体ものヴェネツィアの女の部屋、
大きな作品、
「女性立像」「頭部」「歩く男」の部屋は、
至福空間だった。

パリで慎ましい暮らしを続けながら、
ちょくちょく母の住む田舎に帰っていたそう。
晩年はほぼその田舎にいたそう。
シュルレアリズムの芸術家や、詩人にモテモテだった彼。
でも人とつるんで何か、ということに
あまり興味なかったみたいで、
彫刻のことばかり考えていた。

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久々にCくんに誘われて一緒に行った。
Cくんはほかの誰より、
ものすごくゆっくり美術館をまわる人。
冷房が効きすぎで冷え切り、
私は先に外に出てた。

外は曇ってたけど生ぬるくて気持ちよかった。
青山墓地の、緑が生き生きと匂い立つような道を、
表参道まで歩きつつ猫トーク。
Nちゃんは先月末から血糖値が上がり気味で
水を飲みすぎて吐くのが心配。
ハワイのハンバーガーの店により、
さらに猫と小説の話。

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