『転落の銃弾』
A SINGLE SHOT(2013年イギリス、アメリカ、カナダ)
監督 マイケル・M・ローゼンタール
脚本 マシュー・F・ジョーンズ
原作 マシュー・F・ジョーンズ
出演 サム・ロックウェル
ウィリアム・H・メイシー
ジェフリー・ライト
ケリー・ライリー
ジェイソン・アイザックス
■ストーリー■
バージニア州の田舎町、妻ジェスから離婚を言い渡され、妻子と別れ山奥で鹿を密猟し生計をたてるジョン・ムーンは、森の中で鹿と誤って、女性を撃ち殺してしまうのだった。山奥の石切り場の廃車の中の箱には女性の物と思われる大金が。
ジョンは大金を自分のものとし、死体も隠すのだった。
■感想■
マシュー・F・ジョーンズ「シングル・ショット」(早川書房)の映画化作品。
原作者マシュー・F・ジョーンズ自ら脚本を書いています。
いかにもアメリカの寒い地方の田舎町といった雰囲気が良く出ている作品です。
田舎町で、生活も裕福でなく、小さな子どももいるのに妻からも別れ話を持ちかけられ、良いとこなしの主人公が、誤って大金をもった女性を山奥で殺してしまうことから、徐々にピンチに!!
1970年代の犯罪物のように、明るいシーンがほとんどなく、観ているこちら側まで、イヤ~な感じに。ただでさえ嫌な状況なのに、寒々しい景色が余計引き立ててくれます。
ロケは、カナダのブリティッシュコロンビア州のバンクーバーで行われているので、寒々しくて当たり前ですが…。
いかにも、怪しげな登場人物たちばかりが主人公の周りに集まっています。刑務所帰りの友人サイモンや、謎の弁護士ピット、奥さんのウェイトレス仲間の女性や、その愛人で”めんどり”ことオバディア。
ストーリーに絡んでくる主な登場人物も、他には殺してしまった女性のボーイフレンドのウェイロンくらいです!!
そんな登場人物の中で事件が起こっていきます!!
田舎町なのに、”めんどり”がモーテルで残酷な方法で殺されているのに、警察とかが全然出てきません。モーテルの主人に、主人公のジョンは顔も見られているし、会話もしているのに、捜査の手が及ばないのはなぜ??
絶対的に狭い町みたいなのに…。
最も危なそうなキャラクターの”めんどり”が、活躍するシーンもなく、あっという間に退場してしまうのは、少し驚いちゃいましたが、原作通りの展開なんでしょうねぇ。原作は未読なので分からないですが…。
今のハリウッドのエンターテイメント系の作品とは違って、いかにも映画好きだけをターゲットにしたかのような地味地味さ!!にっちもさっちもいかなくなる上に、状況は悪くなる一方!!
1970年代風な雰囲気を感じたのは自分だけでしょうか??
こういう犯罪(に巻き込まれたどうしようもない主人公を描く)ドラマの雰囲気が好きな映画ファンには必見。 50点
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