いつだったか、かなり前になるが、接客時の笑顔の程度を計測して顧客対応に役立てるセンサーをテレビで紹介していたのを思い出して、自爆テロ防止に役立たないだろうかと考えた。
インターネットで探してみると、医療機器会社のオムロンが開発、製造・販売していて、《笑顔度センサ「スマイルスキャン」が接客時の笑顔力アップに効果を発揮》と紹介しているHPが見つかった。
HPの日付けは「2009年9月17日」
次のように説明している。
〈オムロン株式会社(本社:京都市下京区、代表取締役社長:作田 久男、以下オムロン)は、2009年2月に発売したリアルタイム笑顔度センサ「スマイルスキャン」について、採用されたお客様での導入効果が確認できたことなどから、商品のバージョンアップ等を実施し、同商品の販売を強化します。
スマイルスキャンは、カメラの映像から人の顔を自動的に検出し、顔画像の特徴からオムロン独自の指標でその人の「笑顔度」を計測、0%~100%の数値データとしてモニタに表示する商品です。百貨店やホテル、外食業、鉄道駅、病院などでの接客研修における笑顔トレーニングや、医療、アミューズメントなど様々なシーンでの活用を想定しています。〉――
センサー機器の具体的な機能は以下のように紹介してあった。
〈カメラ映像の中から顔を検知し、リアルタイムに笑顔度(0~100%)を自動測定します。
顔を事前に登録する必要がなく、すぐに利用できます。
同時に2人までの笑顔度を測定できます。
トレーニング中のベストショットを印刷できます
〈カメラの映像から人の顔を自動的に検出し、顔画像の特徴からオムロン独自の指標でその人の「笑顔度」を計測〉と言っている。「笑顔度」を「緊張度」に変えることは不可能だろうか。前以てセンサーに様々な度合いで緊張した顔をレベルを設定して記憶させておいて、監視カメラを通してそれぞれに合致する表情を拾い出させ、想定しておいた警戒レベルを超えた場合は音で知らせるといったふうに改良する。現在の技術力を以ってすれは不可能ではないと思うが・・・・
自爆テロは敵と見定めたなるべく多くの不特定多数だけではなく、自身をも死に導く攻撃だから、鼻歌混じりにはできない。自分も確実に死ぬ恐怖が伴うはずだから、相当に緊張した顔を強いられるはずである。現在世界には200メートルを超えるバンジージャンプ台があるそうだが、未経験や1回経験、2回経験といった、可能ならアラブ人の被験者にバンジージャンプ台に立たせて跳ぶように命じ、未経験者なら最高度に緊張した表情を提供してくれるはずだが、それぞれが跳ぶまでの表情を撮影して緊張の度合いに応じてレベル化し、自動検出用のモデルとする。
具体的な使用方法は例えばイラクでもアフガンでもパキスタンでも発生している検問所での自爆テロの場合、検問所10メートル前方と15メートル前方の2箇所に停止ラインを設け、それぞれに一旦停止させ、10メートル前方に停止した車両が発車してから15メートル前方の車が発車するように命ずる。検問側の兵士、もしくは警察官は検問所を出ない。命令が相手に十分に伝わるようにするには拡声器を用いる。
検問所の正面から10メートル先が明瞭に撮影できる望遠仕掛けの監視カメラで10メートル前方の車の運転手の顔に焦点を合わせて、その表情の緊張レベルをセンサーで自動検出させる。
もし危険を知らせるアラームが鳴ったら、拡声器で車から降りるように命じる。11月9日にパキスタン北西部の州都ペシャワルで起きた警察官など3名を死亡させた自爆テロは別の場所で計画していたが、予想で着衣に約6キロ近い爆発物を仕掛けて人力車に乗って検問所を通過しようとして警察官に呼び止められたためにその場で自爆した疑いが濃いということだが(CNN)、この例に洩れず、停止を求められた場合、例え目的の場所ではなくても自爆を成功させ犠牲者を少しでも出そうとするだろうから、強引に車を発車させ突っ込んできた場合は直ちに肩に担いで使用する携帯式ミサイル等で後ろの車が被害に遭わない角度から攻撃、撃破して、テロを防御する。
イスラムの男性は「クーフィーヤ」と言われる布状の被り物を頭から顔にかけてかぶっていて、それで目出し帽のように目だけ出して顔全体を隠すことができるが(HP《アラビア村》)、監視カメラを十分に機能させるために法律でテロ防止のためとして、かぶることは許すが、顔を隠すことは許さないとする必要がある。
また、アフガニスタン南部の検問所で11月3日(現地時間か日本時間か不明だが、日本なら11月3日は文化の日である。)アフガン人警察官が英兵5人を射殺するテロ事件が発生、タリバンのアフガン警察への“浸透”を窺わせると伝えていたが(47NEWS)、訓練所に新規入所の警察官だけではなく、古参であっても洗脳やカネで買収されてタリバン化する可能性を考慮して、訓練所内部だけではなく訓練所の玄関にも監視カメラを設置し、玄関を出入するたびにすべての関係者が監視カメラに顔を向けた撮影に応じるように義務付け、緊張度から疑わしい人物を炙り出す仕組みとしたら、“浸透”を防げるのではないだろうか。
あるいはすべての警察署の玄関を一定の間隔を置いて二重扉とし、開扉と同時に監視カメラに顔を向けて、撮影に応じるよう、応じない場合は射殺されても構わないものとする警告を発するテープが自動的に流れるようにし、相手の態度に応じて処置する。
テープの言葉を聞いただけで、実際のテロ犯なら、極度に緊張しないわけにはいかないはずである。
さらに訓練所と同様に警察内部の至る所にも同様の監視カメラを設置、不審な動きよりも、緊張した表情を監視する。その他モスクや市場、学校など人が沢山集まる場所のの出入口、さらに内部にまで設置したらいい。
但し自爆テロ犯は極度の緊張と死の恐怖から満足に体が動かなくなって失敗することを免れるために麻薬を使用して神経を麻痺させ、犯行に及ぶという話もあるから、麻薬で弛緩した表情を自動検出するセンサーの設置も必要になるかもしれない。麻薬を使用した表情の蒐集は麻薬犯罪が多発するアメリカで不自由なくできるのではないだろうか。
民主党政府はインド洋補給支援活動に代わる新たなアフガニスタン支援策として今年から5年間で最大約50億ドル(約4500億円)を拠出する発表を行ったが(asahi.com)、具体的な中身が決まっていないと言うことだから、算出基準不明というだけではなく、これくらい出さなければ経済大国の資格を失うといった、ムダ排除を政府の重要な方針の一つに掲げる姿勢にふさわしいドンブリ勘定の最大約50億ドル(約4500億円)と言ったところだろうか。
尤も米国のアフガン・パキスタン担当のホルブルック特使が「米国にとって日本が最大の友人であることを確認する決定だ」と電話で謝意を伝えたことを外務省幹部が明かした上、「国際社会が腰を抜かすぐらいの巨額支援だ」と金額規模の大きさに胸を張ったという(同asahi.com)ことだが、カネを出すことしか能のない日本にしたら、具体的な中身は問題ではないのだろう。
日本が実施計画を策定して効果を監視しても、策定せずにアフガンに使途を任せて効果のみを監視したとしても、少なくない金額がカルザイの懐に転がり込むのではないかと私自身は疑っている。
具体的中身はさて置いて、支援の骨子は
(1)治安能力の向上
(2)反政府勢力との和解と社会復帰
(3)持続的・自立的発展のための民生支援
の三つに置いているということだから、もし提案の緊張度センサーが実現可能なら、(1)の「治安能力の向上」=テロ防止に役立てることができるのではないだろうか。
そういったセンサーが製作可能かどうかが最初に問題となる