今週は黒澤明監督の作品は続けて放映していたが、何かの記念日になるのかな?小父さんはこの脚本からカメラアングルまでをリメイクした 織田裕二の「椿三十郎」を2007年に観終わってすぐにTSUTAYAに走り、やっとVHSテープの三船敏郎の「椿三十郎」を探し出して楽しんだものだった。
ところが、一昨日放送の『椿三十郎』1962年版を観ると、今まで一本調子だと思っていた三船敏郎の巧さに見とれたし、自分でも演技は下手だという加山雄三の若い演技を感じた。けっさくなのは加山の若大将シリーズに出演している青大将こと田中邦衛は居るし、運動部のマネージャー役の江原達怡も若侍でいるので可笑しかった。
原作は山本周五郎『日々平安』から脚本を書かれたらしいが、文庫本も買って読んだけど、全く違う展開なので驚いたね。三船の椿三十郎みたいな剣客は全く登場していない。黒澤明さんはヒントをもらってこんな娯楽作品も作るということも知った。
とても面白いチャンバラ映画だ(笑)
キャスト
椿三十郎:三船敏郎、室戸半兵衛:仲代達矢、井坂伊織:加山雄三、見張りの侍木村:小林桂樹、千鳥:団令子、次席家老黒藤:志村喬、用人竹林:藤原釜足、睦田夫人:入江たか子、大目付菊井六郎兵衛:清水将夫、城代家老睦田弥兵衛:伊藤雄之助、守島隼人:久保明、河原晋:太刀川寛、広瀬俊平:土屋嘉男、保川邦衛:田中邦衛、関口信伍:江原達怡ほか。
あらすじ
真夜中の森の中。古びた社殿の格子窓の中明かりが灯り、中では一団の若侍たちが人目を避けて密談をしている。リーダー格の若者が「次席家老の汚職を城代家老の睦田に告げたが、意見書を破られ、相手にされなかった」と報告し、失望の色を浮かべる仲間たち。だが「大目付の菊井様に話してみると、『共に立とう』と答えてくれた」と続けると、一転して場は喜びに沸く。この脳天気に気勢を上げる若者たちの前に、奥の部屋からアクビをしながら流れ者の浪人(三船敏郎)が現れる。謀議を聞かれたと緊張する一同に、この男は「岡目八目、菊井の方こそ危ない」と言い放つ。~wiki
椿三十郎(プレビュー)
黒澤監督の存在があまりにも偉大になり過ぎて「黒澤天皇」などと呼ばれたりしていましたが、それが逆に、その後国内で映画を撮れない期間が続き、彼にとっても、日本映画にとっても大きな損失になったと思います。その後、海外からの援助もあって「影武者」や「乱」などを作りましたが、正直、黒澤さんの本当の実力は発揮できていないと思います。
なるほど、なるほど。
今回、「用心棒」と「赤ひげ」も録画しているので楽しみです。
>それが逆に、その後国内で映画を撮れない期間が続き、
そういうことがあったんですか!
>「影武者」や「乱」などを作りましたが、正直、黒澤さんの本当の実力は発揮できていないと思います。
深い洞察はありませんでしたが、この二つの映画は確かに違う作品のようですね。
解説、有難うございました。