大ベストセラーを突っ走っている『火花』を読んだ。小父さんには哲学的に思ったり禅問答のように感られた。ストーリー的に盛り上がるのは半分から先じゃーないかな?
恥ずかしながら、お笑いコンビ「ピース」の漫才を一度も見聞きしたことがないし、最近の漫才って全く知らない。ところがこの題材はどこまでも漫才の真骨頂の追求なんだな。そこで主人公=又吉が師匠と仰ぐ・徳永は例えば「アブラカタブラ」みたいな意味不明の呪文のようなことばかりいつも言っている。どうも若者や芸人どうしの言語がその中に含まれているのかも知れないのだが・・・。
上のテレビで観た時は、又吉ってふざけ好きな男の印象を持っていたが、この本の主人公は 真っ当な常識人、又吉が真面目人間に見えてしかたがなかった。
芥川賞の選評が文藝春秋に載っているが、又吉直樹を推したのは、宮本輝、川上弘美、山田詠美、小川洋子、むしろ否定的なのは、高木のぶ子、堀江敏幸、村上龍、島田雅彦、奥泉光の各氏。石原慎太郎氏が第114回~第146回まで選考委員であったが、小父さんが目にしたのは、毎回毎回、「文学になっていない!」という感じでどれもこれもボロクソにけなしていて腹が立ったが、今回はそこまでの否定はないようなので好感が持てた。
でも、又吉直樹君、漫才と小説家の二束のわらじを履けるかな~、小説の主人公のように不器用だったらお笑いを止めなくても休止くらいしていた方がいんじゃないかな。彼小父さんの息子と1週間違いの同年だ(笑)
上の番組で、左から司会の岡田准一氏、又吉氏、作家の綿矢りさ氏(わたや りさ)と文藝評論家の高橋 源一郎氏と太宰治論。
あらすじ
売れない芸人・徳永は、熱海の花火大会で、先輩芸人・神谷と電撃的な出会いを果たす。徳永は神谷の弟子になることを志願すると、「俺の伝記を書く」という条件で受け入れられた。奇想の天才でありながら、人間味に溢れる神谷に徳永は惹かれていき、神谷もまた徳永に心を開き、神谷は徳永に笑いの哲学を伝授しようとする。
登場人物
徳永(とくなが)本作の主人公。お笑いコンビ・スパークスのメンバー。熱海の花火大会で、神谷と出会い、弟子入りを志願する。
神谷(かみや)お笑いコンビ・あほんだらのメンバー。天才肌で奇抜な発想を持ちながら、人間味に溢れているが、人付き合いが悪いため、他の芸人の間では悪名高い。
山下(やました)徳永の相方。徳永とは、中学時代からの友人。大林(おおばやし)神谷の相方。喧嘩っ早く、かつては地元で不良と恐れられ、徳永が住む隣町でも有名な存在で、神谷共々芸人の間で悪名高いが、情に厚い。
真樹(まき)神谷と同棲している女性。徳永からは、恋人だと思われていたが神谷は否定している。
単行本の累計発行部数は209万部を突破した。村上龍の『限りなく透明に近いブルー』を抜き、芥川賞受賞作品として歴代1位、文藝春秋刊行物として歴代2位の単行本部数となった。~wiki
私も小父さんと同じく、ピースの漫才は観た事がありません。
又吉さんの相方が、貴乃花のお母さんとどうとか…って記事が、漫才師ピースを知ったきっかけとなりました
火花は、リアリティーに溢れ、ユーモアもあって、芸人にしか書けないストーリーだとか、ラストの結末までが長すぎるとか、いろいろな意見がありますが、実際どんなだろう?
遊び呆けているので、まだ半分ちょっとしか読んでいませんが、後半が楽しみでなりません。
そして、次回作はどんな内容だろう?と、期待を膨らませると同時に、小父さんがおっしゃるように、又吉さんがもし本当に不器用な方であるとしたら、芸人との両立は厳しいのではないかと思ったりします。
あっ、又吉さんって、小父さんの息子さんと同い年だったのですか
又吉さんは、寝屋川出身とか?大阪の関西大の付属中高を卒業されていますよね。お近くではありませんか?
では、続きを読もうと思います
芥川賞を撮ってからの彼の目の輝きが変わったように思います。
大好きな岡田君と一緒でも勝てそうな感じですもの。
文芸春秋を1冊買えば2人のが読めるのですものね。
お盆過ぎにゆっくり楽しませてもらいます。
それよりあの「繕い裁つ人」の原作のコミックを初めて買いました。
なかなかいいものですよ。
凄い勢いですね。
今までテレビで見る度に、サッカーが巧くてかなり頭がいいらしいと話してはいました。
しかしながら、芥川賞を取るほどとは正直思っていませんでした。(ごめんなさい!)
そんな印象も、この人気の理由なのかもしれません。
お笑い芸人って器用な人が多くて、俳優をやればなかなかの演技力で驚くことも多いです。
芸人と作家の二足のわらじもこなしてしまうのではないでしょうか。
出版社もほくほくのようですね。
はっはっは、私は以前はずっと買っていたんです。
たぶん、コミュニティセンターの文庫係りをしてからは、新刊が自由になるから購入を止めたような気がします。
2年で文庫係りを辞めてからは、小説を読んでいませんね。
はっはっは、綾部祐二の画像検索とwikiの。『徹子の部屋』出演時には「熟女殺し」とまで言われた云々を読んできました
私は元々、詩や文学的センスに劣りますが、宮本輝さんの「・・・純でひたむきなものを感じ始めた・・・」などべた誉めですよね。
私は、学生時代からストーリーを楽しむのじゃなくって文学の哲学読みをしていました。
寝屋川という地名はよく聞きますが、全く知らないです。
ああ、花火に出てくる上石神井や三宿の方が馴染みあります。
吉祥寺、井の頭公園は50年前、早稲田に通う友人が下宿していたところでした(笑)
近年では何て言ったって横山やすし・西川きよしの漫才のインパクトが大きいです。
ちょっと古ければ、夢路いとし・喜味こいし。
これ好きでしたね。
どちらも絶妙な間合いが素晴らしいと思います。
今の漫才を知らないで書くのも何ですか、笑いのネタ種類が少し変わってきたように思います。
>芥川賞を撮ってからの彼の目の輝きが変わったように思います。
上のテレビは去年の10月15日放送のものですよ。
又吉が太宰の真似をしているんですが、
この又吉氏って何をする男なのかな?と思ったものです(笑)
この番組の岡田准一の司会は好きでした!
文芸春秋は芥川賞を毎回掲載しています。
『繕い裁つ人』もコミックなんですか!
これか→http://kc.kodansha.co.jp/title?code=1000005449
>「文藝春秋」9月特別号が100万部突破とか。凄い勢いですね。
↓
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150810-00000106-spnannex-ent
本当ですね
今回の文藝春秋は普通のものと特装版と2種類を出しているんです。
ありゃ、これは取らぬ狸の皮算用だと思いましたが完全に元をとりましたね。
記事にもありましたが、エロチックでグロテスクな「蛇にピアス」が賞を取った時によく似た現象だと直感しました。あの時は中学生までが買ってましたね。
本屋で「芥川賞の掲載の方を下さい」というと両方掲載していると言うし、特装版を買って帰ってよく見たら、菊池 寛が編集した芥川龍之介追悼号の復刻版をくっ付けただけの違いでした(笑)
火花の主人公は又吉、本人をモデルにフィクションを加えているものだと思われますが、どこまでも生真面目で不器用な男なんですね。
この印象が私は上の写真「ザ・プロファイラー 」の表情と重なって読んでいました。
おまけに主人公が尊敬する師匠が「お前はそんな常識的な表現しか出来ないから笑いが取れないんだ」とずっと言い続けるんです。
ありゃ「又吉の漫才は面白くないのかいな?」と私に思わせてしまったわけです。
>芸人と作家の二足のわらじもこなしてしまうのではないでしょうか。
石原慎太郎氏が国会議員になった時、「文学まで出来ないだろう」とよく言われていました。
ところが彼都知事と文学は両立させていたように思います。
ああ、今彼を心配するならば、たくさんのテレビ番組に引っ張りだこのところですね。
もう寝る時間がなくなって、パニックになると思います。
寝る時間、考える時間が無くなったら、漫才ネタも文学も無理な気がします。
それから、今単行本が200万、文藝春秋が100万と聞きますが、この本を読み終えることが出来るのは50万より下な気がします。