テレビの出演者は、内田久野 - 観月ありさ、大倉修一郎 - 東幹久 、浅井雪乃 - 星野真里 、如月 - 国生さゆり 、左京 - 有森也実 、花里 - 井上和香 、鶴尾 - 宮本真希 、岡部勇吉 - 林泰文、鈴木幾松 - 笹野高史 、内田梅 - 赤座美代子、本田貢 - 宇梶剛士 、杉本正吉 - 島田順司、お兼 - 藤真利子 、赤倉スマ - 白川由美 、赤倉鉄之助 - 藤田まこと 、ナレーション - 奈良岡朋子 と豪華キャスト。
朝日テレビの『吉原炎上』を観た。知らない世界で知らない言葉ばかりだったが、だいぶ覚えた。女衒・・江戸時代、女を遊女屋に売るのを商売にした者。御職女郎・・江戸吉原で、その娼家の中で最上位の遊女。年季・・奉公人を雇うときに約束した年限。などなど解らないだけに格調高そう。
もっと汚れ役をイメージしていたが、身売りされて花魁の御職までなっていく観月ありさを見ていたら、五木寛之の「青春の門」を一歩づつくぐっていく主人公を思い出した。映画『吉原炎上』のYouTubeを観るかぎり、お茶の間向けなのか、きれいに作ってある。おぼこい観月ありさが、少しづつ色気を増し、御職になって貫禄をつけていくが、ところどころに人間の情けが出すぎて花魁らしくない。映画は観たことないので興味深かったが、最後のハッピーエンドはチョッと非現実的な終わり方に思えた。初恋の相手に邪険に扱われて、泣き叫ぶが(このシーンはとてもいい)、年季を終えて政府の役人東幹久に挨拶に出向いたら、簡単に恋が成就してしまうってありか?映画はどうなっているんだろう。
江戸の人たちの生き様は現代とは背景こそ違え、今の時代と変わりません。皆、置かれた環境の中でけなげに生きています。
現在の価値観をそのまま江戸の世界に当てはめて、吉原の存在はケシカラン、などと言う人がいれば、
それは「後出しのじゃんけん」みたいなもんですよね。
ハリウッド映画の「硫黄島からの手紙」や「SAYURI」は表現方法が直接的でショッキングですが、こちらの方が現実に近いのでしょうね。