江戸時代初期には、「暮露(ぼろ)と薦(こも)は同じ」という
説が定着していたが、両者は、もともとは別ものだったようだ。
「暮露」については、鎌倉時代の末に書かれた『徒然草』に
「ぼろぼろ」として登場してくる。この「ぼろ」は尺八を
吹かない。河原で九品念仏を唱える集団だ。
そして1500年頃、土佐光信によって書かれた『七十一番職人
歌合』には「暮露が馬聖と同じ」として書かれ、尺八は持って
いない。一方ほぼ同時期、同じく土佐光信が書いたとされる
『三十二番職人歌合』には「薦僧」が「尺八吹く他には別の
業なき者」と書かれている。
つまり「暮露」と「薦僧」が別職種として描かれているのだ。
では「暮露(ぼろ)」とは何ぞ。『徒然草』には「ぼろんじ、
梵字、漢字などと言ひけるものその初め」とある。
「梵字」がヒントとなって、「真言密教の“一字金輪の呪”
のうまくさんまんだぼたなんぼろん」を唱える集団では
なかったか」という説が浮上してきた。
「ぼたなんぼろん、ぼたなんぼろん」と108回、繰り返す
のみなので、「ぼろん字」と呼ばれたのではないだろうかという。
最新の画像[もっと見る]
- あなたに「5億円差し上げます」は詐欺 2年前
- 虚無僧 牧原一路 写真集 2年前
- 虚無僧 牧原一路 写真集 2年前
- 虚無僧 牧原一路 写真集 2年前
- 虚無僧 牧原一路 写真集 2年前
- 2月3日は「諭吉忌」 2年前
- 2月3日は「諭吉忌」 2年前
- 2月3日は「諭吉忌」 2年前
- 虚無僧 牧原一路 写真集 その4 名古屋駅前 2年前
- 虚無僧 牧原一路 写真集 その4 名古屋駅前 2年前