今月17日急逝された作詞家吉岡治さんを偲び、NHK―BS2で23日午前10時から、「昭和歌謡黄金時代 作詞家・吉岡治」が再放送された。歌手は知っていても、作詞家の名前まで知っていて唄うことは少ないが、テレビから流れる数々の歌を聴いていて、「ああこの人が書いていたのか」と初めて知る。そして、どこからこの詩が浮ぶのだろうと感嘆しきりである。また、享年76才のこれまで、常に感性が迸る詩を書いていたことに驚くばかりである。この日の番組は、ご本人現役最後の自伝であろう。これからのラストランをもっともっといい詩を書いて、世の中の人に認めてもらうんだと言うようなことを語っていた。いくつになっても満足することなく、挑戦し続けるその姿に、ジーンときて眼に涙が浮んできた。2才のときに母親に死なれ、以後お父さんが炭鉱を渡り歩いて常に女の影を感じていたという。顔もわからぬ母親像を思い描いて、女の歌を書いてきたのかも知れない。
吉岡さんの代表作は、「真赤な太陽」「真夜中のギター」「大阪しぐれ」「さざんかの宿」「命くれない」「天城越え」「夫婦善哉」などなど。大川栄策さんや瀬川瑛子さんは吉岡さんの作詞した歌で世に出たようだ。また、石川さゆりさんの感情のこもった唄いぶりに、飢餓海峡、天城越えなどのヒット作を提供している。石川さゆりさん号泣の記事がわかるような気がする。
この頃詩がなかなか書けないでいるなどと、生意気なことを言ってる自分が恥ずかしい。人生のラストランはもう始まっている。いつこの世を去るかもしれない。詩が書けないのは、感性がどこかに行ってしまっているからだと思う。もっともっと感性を磨かなくては、感動する言葉は出てこない。 22/5/23 草稿
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