北新地にある広東海鮮料理、『避風塘みやざわ』に行った。知人らとプライベートで行く予定を入れてたら、急に数日前に打ち合わせして来いと命じられ、著しく興が削がれることとなる。だが仕事ならば仕方ない。ガラガラと横にあけるガラス戸が入り口という不思議な佇まい。新地で中華…あにはからんや、通常客の4割は同伴出勤のアベックだといふ。ふむ、苦手なタイプかも知れぬ…
しかし話を聞いてると、なかなか魅力的な人物だというのが判って来た。かつて暴走族も経験し、京都ホテル桃李の料理長まで行き、いろいろあって、バーの狭い厨房で唐揚げ揚げたり、佐川急便の社食で鍋ふったり、移動メロンパンまでしたと明け透けに話してくれた。
前菜は時計回りに、自家製叉焼、甘酢胡瓜・クラゲ酢、ホタテの烏龍茶燻製、マグロのバジルソース、3つあるのはサツマイモの金木犀シロップ煮、中はカボチャのココナッツミルク煮、蒸し鶏の葱ソース。
剣先イカとキノコのあっさり炒め。イカには包丁目が細かく入る。
アコウの蒸し物。醤油・ナンプラーなどのソース。生葱をのせて、上からカンカンに火にかけた油をかけた。さすがに広東料理の定番メニュー。
レタス炒め、この鮮やかな色と、シャキシャキ感を出すのが難しい。
シンプルだが、こんなん美味い。
スペアリブ豆豉蒸し ネギ、香菜、豆豉、赤ピーマン。あっさり。
生うにの炒飯・自家漬イクラ添え。この響きが新地だなぁ。バフンウニは蒸し器に入り、蒸しウニとなって炒飯に加えられる。味は、う~ん、ちょっとウニの風味が弱いかな。宮澤氏の炒飯は福臨門飯店流儀で、お玉は使わず、ヘラで北京鍋に貼り付けるようにして焼いてゆく。鍋を片手で持ってあおったり、火から放したりしない。
広めに取った厨房を宮澤氏は動き回る。客の目は釘付けである。ピチピチ跳ねる魚に包丁を入れるのは客前の俎板。どでかい蒸し器も大車輪の活躍。鍋がはまるのは、28000calまでレバー1発で上がるレンジ。見せる料理、エンターテインメントの要素が強い料理だ。ここもやはり新地的なのかもしれぬ。味は相当いい。
本気メシは次回に持ち越そう。
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