朝起きると、ザルツブルクの空は曇っている。天気予報をチェックすると今日は曇り時々雨になっている。向こう1週間も日本の梅雨のような天気が続いていて、今日はまだましのようなのでザルツカンマーグートへ行こう。
ザルツブルク駅発9時15分の150番のバスに乗ってザンクト・ギルゲンへ向かう。
10時過ぎザンクト・ギルゲンに着いた。ザルツカンマーグートの基点の村だ。この村にはモーツァルトの母親の生家があり、駅からはツヴェルファーホルフ山へロープウェーが通っている。
私たちは、そこから湖岸へ向けて歩く。10分ほど歩くと船乗り場に着いた。
船と登山鉄道のチケットを買う。
湖岸から遊覧船に乗る。
やはり湖の上をはしる船の上は風が冷たく乗客はいっせいにジャケット着込んだ。湖の周辺は別荘やホテルが美しい。
程なくザンクト・ヴォルフガングに着いた。
ここからは、シャーフベルク山へ登山鉄道が通っていて、船着き場からすぐだった。
可愛い登山鉄道は、蒸気機関車が反対向きに連結されている。
先頭車両に乗車しよう。お子様連れや家族連れが多い。
ぐんぐん高度を上げていくと、アルプスの光景が広がってきた。
途中で下りの列車とすれ違うのを待つ。
30分ほどで頂上駅に到着した。
目の前に高く見えている頂上のホテルを目指して登ろう。きつい登りだ。
吐く息が白く、かなり寒い。登山道には高山植物が美しく咲き誇っていた。
湖や山々の眺めは息を呑むようにすばらしい。
程なくシャーフベルク山頂上に到着。風がものすごく吹いている。頂上の反対側は、垂直の絶壁になっていて、目の眩むような迫力だ。
道の脇に、エーデルワイスによく似た花が咲いていた。
頂上で風景を楽しんだ後、ホテルのレストランに入る。昼時だったのと寒いのとでお客さんで一杯だ。あまり時間がないので簡単にできるソーセージ盛り合せとパスタを注文。まずはビールでザルツカンマーグートに来たことを祝おう。
レストランの窓からの眺めもすばらしい。
もう少しゆっくりしていたかったが、下りの列車は予約制なので、それに間に合うように下山する。
下ってくると、湖が近づいてきた。
ザンクト・ヴォルフガングからは546番のバスでシュトローベルまで行き、そこで150番のバスに乗り換える。バス停で東京から来ている二人連れの女性に出会った。二人はバスを乗り間違えたと困っていた。電光掲示板をよく見ると、二人が行きたい方面のバスが丁度やってくるのが分かったので、それを教える。お二人は、大変喜んでバスの中から大きく手を振ってくれた。
帰りのバスからは遠くシャーフベルク山が見えた。もう一度、来れるだろうか。ザルツブルクに帰ってきたのは午後4時過ぎだった。
南アルプスの山と湖の雰囲気が伝わってきます。
ローカルの鉄道とバス利用は、自分流・旅の愉しみですね。面倒なこともありますが発見も多い。
おまかせ旅ツアーは便利ですが、観光スポット駆け足巡りになりがちですから。
食事と宿と交通手段、そこそこであれば旅は快適ですね。
自分で企画するのは面倒ですが、大丈夫かなとドキドキしながら行くのも、終わってみると面白いんですね。
なんといってもゆっくり自由にできるのがいいです。
それにしても、ドイツのホテルは安いので助かります。夫婦二人で1泊1万円前後ですから(夕食無し、朝食付き)。日本では考えられないですね。