ケイの読書日記

個人が書く書評

岸本葉子 「続・ちょっと早めの老い支度」

2015-06-15 09:49:14 | Weblog
 私が敬愛する岸本さんの最新エッセイ! 岸本さんは1961年生まれで、私より3歳年下だが、私の人生の師匠です。ことあるごとに、彼女の日常生活エッセイに元気づけられてきました。

 この本は、介護・住まい・お金の困り事を解決といった、一般的な老後の指南書ではなく、老化によって表面化する、様々な小さい変化、それに対する岸本さんの工夫や受け止め方、心の持ち方などが書かれています。

 第6章に、こうあります。「この世にこれまでいた時間より、これからいる時間の方が少ない。シビアな話だが、このさびしさや焦燥感が老いに向けての、いちばん本質的な心の課題だと思う。(中略)より大きくなるだろうさびしさや焦燥感を克服するすべを、私は持てるだろうか」
 本当に岸本さんはすごい!物事の本質をキチンととらえています。

 ところで、この本は電子書籍で買って読みました。ケチなので、私は今まで図書館を利用することが多かったけど、今後は少し変えようと思っています。
 事の発端は、先日、柳美里のインタビュー記事を読んだ事でした。そこで柳さんは、今、日本で物を書くだけで生計を立てることができる人は30人ほどじゃないかと言っているのです。これにはびっくり!!
 いくら出版不況だって、30人というのは少なすぎるんじゃない?
 でも、有名作家でも、今、初版が1万部くらいらしい。だから、講演会とかトークショー、カルチャースクールの「小説の書き方」教室講師などをやって、収入を得ているようです。


 私は心を入れ替えました。好きな作家さんが生活苦で作家を廃業したら、私は困ります。だから、読む本すべてを買う事は出来ないけど、半分くらいは買おうと思ってます。5日で1冊のペースで読んでいるから、1か月6冊。¥1500X6=¥9000 まあ、5,000円くらいは毎月本を買おうと思います。

 皆さんももっと本を買ってください。そして、作家さんたちの生活を安定させ、素晴らしい作品を書いてもらいましょう。

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2 コメント

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コウイチさんへ (kei)
2015-06-26 11:25:33
 コメント、ありがとうございました。
 私も、今、週に1~2回、実家の母の身の回りの事をやろうと通っています。
 兄夫婦がそばに住んでいたのですが、兄が早くに亡くなり、義理の姉も体調が良くないので、私の出番になりました。
 認知症の症状が少し出ていますが、83歳だからこんなもんでしょう。
 「自分の行く道」と思って、世話するつもりです。
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Unknown (コウイチ)
2015-06-25 14:50:56
足腰や認知のところでなんとか周りに、特に家族に迷惑を掛けたくないという高齢者の方が多いみたいですね。こればっかりは長生きしてればどうしてもそうなりますし、ピンピンコロリとうまくいかないもんですよね。

自分はむしろ最近図書館を積極利用しようと画策中です……
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