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構造改革の真実 竹中平蔵大臣日誌(竹中平蔵)

2008年03月07日 01時00分00秒 | 
<金曜は本の紹介>

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 この本は、竹中平蔵氏が自分の大臣日誌に基づきながら2001年5月からの小泉構造改革の5年半を総括したものです。

 特に、不良債権処理、郵政民営化について詳しく書かれていて、とても興味深く読むことができました。

 この時の不良債権処理の政策がその後の経済再生の道を開いたと思いますし、郵政民営化が銀行と保険の完全自由競争化と、郵便サービスのユニバーサル・サービス義務化を果たすことによって日本経済活性化・利便性を高めるのだと思います。

 また、日本を改革するのは容易なことではないということ、小泉総理のような「しがらみのない」「リーダーシップのある」特別の総理がいたからこそ、不良債権処理や郵政民営化ができたこと、王道を進むことが大事だということがよく分かりました。


以下は特に関心を持った箇所です。この本は、これからの日本を考えるためにも、とてもとてもオススメな本です。


・「これから、いろいろな動きが出てくる。もしかしたら竹中さんに、”総理のために自ら身を引いてほしい”と言う人が出てくるかもしれない。しかし、どんなことがあっても無視するように」 総理から言われた数日後、実際にある筋からそうした話が私にあった。私は、総理に指示されたとおりに応じた。どうして総理はこのような凄い”読み”ができるのだろうか。私は、小泉純一郎という特別な総理の研ぎ澄まされた勝負勘に、身震いがする思いだった。

・金融改革の第一の教訓は政策については細部を官僚に任せることなくしっかりと制度設計しなければ成果は挙げられない。戦略は細部に宿るのである。第二のポイントは、無謬性にこだわる官僚マインドが、いかに改革を阻む岩盤になっているかである。無謬性へのこだわりは、誰にでもある。私は、論語にある「過ちて改めざる、是れを過ちと謂う」という言葉を思わずにいられなかった。

・午後3時から、臨時閣議が開かれた。小泉総理はその場で、郵政法案の否決を受けて国民に信を問うため衆議院を解散したい、と述べた。淡々としていた。これに対し、当然のことながら全閣僚が従うと思ったが、事態は予想と大きく異なる方向に展開した。まず農林水産大臣が反対の意向を表明した。そして、他に2人の大臣も解散に反対する意見を述べたのである。積極的に解散を支持したのは、私を含め3人だけだったのである。結果的に、最後まで反対したのは農林水産大臣だけであったが、閣議が終了したのは1時間半後の4時半前後であった。総理は、農水大臣を罷免し自らがこれを兼務する形で、衆議院解散が閣議決定された。

・自民党は歴史的勝利だったが、これは裏を返せば民主党の歴史的敗退を意味していた。民主党の議席は、175から113へと激減していた。さらに、先の国会できちんとした政策論議もせず、ありもしない政府広報のスキャンダルを言いふらした議員は軒並み落選していた。国民は、実によく見ていると思った。

・郵政と銀行がしっかりと競争することこそが、国民へのサービスを高めることになる。郵政の民営化が軌道に乗れば、それは関連業界への刺激も含め、間違いなく日本経済の活性化に大きく貢献するだろう。これから20年の日本経済は、郵政民営化がどの程度うまくいくか否かに大きく左右されるだろう。それだけ大きな歴史的意義を、郵政民営化は持っている。


<目次>
序章 改革の日々が始まった
 2001年4月26日、総理官邸/大臣日誌スタート/本書の構成
第1章 小泉内閣という”奇跡”
 1 しがらみを持たないリーダーの登場
  国民は小泉総理を求めた/「変人」でなければ改革などできない/徹底してしがらみを絶つ
 2 小泉内閣発進す
  小泉勉強会/初めての組閣/流れを作った所信表明演説/圧巻の国会答弁
第2章 金融改革の真実-”不良債権”という重荷
 1 「当局の壁」の中へ
  デット・オーバーハング/銀行の「一か八か」/木村剛氏官邸へ/それでも金融庁動かず/もう1つの可能性/「兼務もいい!」/戦略合宿へ/金融担当大臣を兼務せよ!
 2 金融再生プログラムをめぐる攻防①
  ついに「当局」の中へ/竹中チーム発進/ペイオフ再延期/竹中・木村「劇薬」コンビ/王道を行け!
 3 金融再生プログラムをめぐる攻防②
  再生プログラムの骨格①-資産査定の厳格化/再生プログラムの骨格②-自己資本の充実/強まる抵抗/「竹中流直球。自民たじろぐ!」/銀行業界の反発/非常時の「三幹三政」
 4 金融危機対応会議に至る道
  二つの「綱引き」/再びダボス会議へ/不用意発言の重み/筋ワルの試算/筋ワルの政策/バブル後最安値
 5 りそな銀行-公的資金注入
  りそな問題動く/腰砕け/行動すれども弁明せず/金融危機対応会議/公的資金注入/そして反転へ
 6 さらなる金融改革
  再び内閣改造/足利銀行-預金保険法102条3号措置/2度目の金融危機対応会議/「3号措置」への反対圧力
 7 失われた10年の終局
  コンプライアンスの重み/もはやバブル後ではない/ダイエー問題集結/金融改革の教訓
第3章 郵政民営化の真実-改革本丸の攻防
 1 民営化基本方針の決定
  総理直轄の政策論議/竹中5原則/民営化へのキックオフ/「ゲリラ部隊」の誕生/民営化のボトムライン/内閣3周年の日に/準備室発進す/参院選出馬へ/基本方針の骨子/完勝-閣議決定
 2 法案提出へ
  郵政民営化担当大臣/法の枠組み/与党との対決/2005年施政方針演説/政府与党協議会/4月3日の総理決断/委員会ドタキャン事件/党との持久戦
 3 国会論戦へ
  民主党の選択/郵政民営化委員会/委員会質疑/民主党の参戦/修正案の攻防/薄氷の衆議院通過
 4 否決・総選挙そして勝利
  参院特別委員会/参院否決/総選挙への準備/初めての”攻め”/選挙戦の勝利/法案通過/郵政後の戦いへ
 5 民営化本番へ
  郵政CEO決定/郵政と日本の未来
第4章 経済財政諮問会議の真実-政策プロセスはどう変わったか
 1 「骨太方針」という新手法
  諮問会議の軌道修正/マクロ政策の方針転換/諮問会議の3点セット/骨太方針の重み
 2 変化した予算プロセス
  改革工程表の作成/マクロ政策-2つの難敵/2段階補正予算/「改革と展望」という新機軸/静かなクリスマス
 3 司令塔としての諮問会議-3つの挑戦
  政策タブーへの挑戦-税制改革/成長重視の税制へ/実現できなかった2項目/オール霞ヶ関問題への挑戦-三位一体の改革/「正論」への挑戦-政策転換要求を退ける
 4 5年目の諮問会議
  違う景色/初めての竹中ペーパー/”完全民営化”をめざせ/総理指示による決着/増税バイアス/総理の一喝-複数シナリオへ/諮問会議から党へ/総務省改革の道筋/最後の骨太方針へ
終章 日本経済2つの道
  日本経済のこれから/好循環か悪循環か/いま新たな政権へ/経済財政諮問会議のこれから/ポリシー・ウォッチの時代
 あとがき

面白かった本まとめ(2007年)
面白かった本まとめ(2006年)
面白かった本まとめ(~2006年)

<今日の独り言>
 オーストラリア旅行のお土産にカンガルー皮のベルトをもらいました!牛皮ではなく、カンガルー皮もあるとは驚きました!3歳11ヶ月の息子にはバスのおもちゃをもらって大喜びです!

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