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日本遺族通信 平成25年12月15日号 遺書と九段短歌

2013年12月17日 16時42分38秒 | 日本遺族通信

                        平成25年12月 靖国神社社頭に掲示されました遺書 合掌

「吾々の神聖さがあります」
と書き遺された25歳の海軍大佐のお方の遺書をご紹介させて頂きます。
少佐と申せば位の高いお方、お若い命が惜しまれます。

九段短歌 
本年9月15日号から6ヶ月ぶりに掲載が継続開始になりました九段短歌ですが、おかげ様で9月、10月、11月、12月号の4ヶ月継続掲載を頂きました事に有難く励みを頂きました。
私たち遺族は命ある限り鎮魂の歌を詠み続けて参ります。
今号にも、12名の遺族関係者の鎮魂の歌を掲載していただきましたのでご紹介させて頂きます。
お目を通して頂けましたら幸に存じます。

    我が娘ニューギニアまで連れて行き父の慰霊と戦史を語る      加古川市 遺児男性
    兵になる父を送りし宮にこま犬さんの古びしを撫づ          大阪市 遺児女性
    顔知らぬ父の遺影はわれに似て夢に会へそな予感する夜        上田市 遺児女性
    戦地よりの遺書がはりのハガキには二歳の息子の寝顔忘れじと       うきは市 遺児男性
    ソロモンの海輝きてしずもりぬ戦は遠きとほき日のこと         富士吉田市 遺児男性
    雪の山港も見ずに死出の旅明治の戦百幾く年             宮城県 遺児男性
    白樺の梢に昨夜(よべ)の月かかりかそけき風の枝鳴らしゆく     出雲市 遺児女性
    亡き父の文字もうすれし軍事便宝のごとく亡母の文箱に           鳥栖市 遺児女性
    秋空は澄み渡りたり慰霊祭海軍墓地にラッパひびけり         佐世保市 「鳥海」艦長ご子息
    九歳より父の帰りを待ちつづけそのわれすでに八十路となりぬ      福山市 遺児男性
    陸上の勤務ことわり最後まで艦にありしは父の覚悟か        富士吉田市 遺児女性
    戦没者追悼式に白寿の妻涙なく訴ふ尊き命               千葉市 私

私の歌は、平成25年度全国戦没者追悼式に参列された最高齢者の白寿の妻のお方のお言葉に思いを寄せさせて頂きました。

佐世保市 「鳥海」艦長様ご子息様のお歌


        秋空は澄み渡りたり慰霊祭海軍墓地にラッパひびけり    

2011年、洋上慰霊の折りに感激の出会いを頂きました 「鳥海」 艦長のご子息様のお歌を拝見させて頂き、お元気にてご活躍のお姿にとても嬉しく存じました。 
「鳥海」 乗艦者960名は全員戦死と聞いておりましたので、遺児の皆様との出会いを願いながらの慰霊の旅でした。
多くの戦死者の中で、艦長様のご子息様と私の二人だけの出会いに、言葉にならない程の感激を生涯忘れる事は有りません。
ご子息様有難うございました。
向寒、ご多忙の折にご自愛下さいましてどうぞ佳きお年をお迎え下さいませ。

25年度の掲載状況
今年度は選者の先生のご逝去により6回の休載後、掲載開始から全号に掲載頂きました2名の
中に名前を頂きましたことに喜びと今後の励みを頂きました。

投稿開始後8年余になりますが、12月号現在にて91首の掲載を頂くことができました。
九段短歌をお読み頂きました多くの皆様に御礼を申し上げます
皆様どうぞ佳きお年をお迎え下さいませ。

コメント (2)
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