カメラ・オブスクラの原理は、ちょうどピンホールカメラと同じようなものである。原始的なタイプのカメラ・オブスクラは、部屋と同じくらいのサイズの大きな箱を用意し、片方に小さな針穴(ピンホール)を開けると外の光景の一部分からの光が穴を通り、穴と反対側の黒い内壁に像を結ぶというものであった。画家がこの箱の中に入り、壁に映った像を紙の上に描き移すことで、実際の光景とそっくりの下絵をつくるという使い方がされた。
1772年の百科事典『百科全書』に掲載された、鏡を使用したカメラ・オブスクラ
この装置を使うことの利点は、結ばれた像の遠近感(パースペクティブ)が正しいため、リアリズムに富んだ絵が描けることにあった。遠近の正しい透視画を描くには、ほかにも糸を格子状に編んだ網を通して風景を見て、格子を書いた紙の上に各格子の中の光景を転写するという方法もあった。この手法やカメラ・オブスクラという手法は、美術における遠近法・透視画法の確立に大きな役割を果たした。
手作りの簡単な箱を使うと、中に結ばれる像は必ず上下反対になってしまう。鏡を使った18世紀の高架式カメラ・オブスクラなら、上下の正しい像を得ることができる上に持ち運びすることも可能になった。その他、箱の中に鏡を入れ、箱の上方のガラスに像を結ぶ持参式カメラ・オブスクラもできた。このタイプでは穴の後方から見て上下正しい像を見ることができる上、ガラスの上にトレーシングペーパーを置いて像をなぞることができた。
Wikipediaより
フェルメール(1632~1675)
レンブラントが1606年生まれだから、26歳違いで近くのデルフトに生まれている。美術史では同世代といっていい。この人の特徴は、カメラオブスクラという、カメラの原型を使っていることである。また、作品が確認されたものが35点(36点との説もあり異なっている)と非常に少なく、また、自分の部屋と思える、同じ場所で人物を描いた作品が多い。
作品カタログを見たが、光学的に正確すぎ、奇異な印象をもった。画風は散光が多く用いられ、特に室内の空気感と光の微妙な相違を明解に描きわけ、透視図法、空気遠近法、色彩遠近法などの表現が優れ、光が綾なす微妙な変化と美しさとの感動を十分に表現している。レンブラントと違い、ほとんどの作品が、身近な生活観に溢れる人物像である。じつはフェルメールの作品に付いては、かなり前からレンズ映像ではないか、との指摘があり、『赤い帽子の女』についてはレンズにしかできないボケの効果が認められ、レンズ映像と断定された。(ライフ写真講座)同時に他の作品についても、箱型のカメラ・オブスクラで、背後の黒い壁に投影してここでアタリをとったことが定説となったようだ。・・・とのこと。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%A1%E3%83%A9%E3%83%BB%E3%82%AA%E3%83%96%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%83%A9
1772年の百科事典『百科全書』に掲載された、鏡を使用したカメラ・オブスクラ
この装置を使うことの利点は、結ばれた像の遠近感(パースペクティブ)が正しいため、リアリズムに富んだ絵が描けることにあった。遠近の正しい透視画を描くには、ほかにも糸を格子状に編んだ網を通して風景を見て、格子を書いた紙の上に各格子の中の光景を転写するという方法もあった。この手法やカメラ・オブスクラという手法は、美術における遠近法・透視画法の確立に大きな役割を果たした。
手作りの簡単な箱を使うと、中に結ばれる像は必ず上下反対になってしまう。鏡を使った18世紀の高架式カメラ・オブスクラなら、上下の正しい像を得ることができる上に持ち運びすることも可能になった。その他、箱の中に鏡を入れ、箱の上方のガラスに像を結ぶ持参式カメラ・オブスクラもできた。このタイプでは穴の後方から見て上下正しい像を見ることができる上、ガラスの上にトレーシングペーパーを置いて像をなぞることができた。
Wikipediaより
フェルメール(1632~1675)
レンブラントが1606年生まれだから、26歳違いで近くのデルフトに生まれている。美術史では同世代といっていい。この人の特徴は、カメラオブスクラという、カメラの原型を使っていることである。また、作品が確認されたものが35点(36点との説もあり異なっている)と非常に少なく、また、自分の部屋と思える、同じ場所で人物を描いた作品が多い。
作品カタログを見たが、光学的に正確すぎ、奇異な印象をもった。画風は散光が多く用いられ、特に室内の空気感と光の微妙な相違を明解に描きわけ、透視図法、空気遠近法、色彩遠近法などの表現が優れ、光が綾なす微妙な変化と美しさとの感動を十分に表現している。レンブラントと違い、ほとんどの作品が、身近な生活観に溢れる人物像である。じつはフェルメールの作品に付いては、かなり前からレンズ映像ではないか、との指摘があり、『赤い帽子の女』についてはレンズにしかできないボケの効果が認められ、レンズ映像と断定された。(ライフ写真講座)同時に他の作品についても、箱型のカメラ・オブスクラで、背後の黒い壁に投影してここでアタリをとったことが定説となったようだ。・・・とのこと。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%A1%E3%83%A9%E3%83%BB%E3%82%AA%E3%83%96%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%83%A9