敬語に5分類に、尊敬語、謙譲語、丁重語、丁寧語、美化語と分ける。謙譲語Ⅰと謙譲語Ⅱは異なろうけれど、謙譲の繰り返しを避けて丁重語また鄭重語としてみる。またこの分類を提唱したのは、敬語の指針である。平成18年11月8日文化審議会国語分科会の答申による。この中で敬語の重要性を述べるが、敬語を使う気持ちのあり方について、敬い、ヘリくだりの語をもって説明している。敬語は、言葉を用いる人の、相手や周囲の人やその場の状況についての気持ちを表現する言語表現として、重要な役割を果たす、というのである。そして、留意することとして、敬語を使えば、相手との関係を表現する、それは敬語の表現する敬語の人間関係を表現すると説明していることであるが、これがコミュニケーションとのかかわりで捉えられるとおかしな説明と感じられてしまう。この説明はその後に続く、相互尊重に及ぶ説明で、論理破綻を起こすことになる。そして論理矛盾を隠すために、敬語は自己表現であるといった説明に終始するので、これまたおかしいことである。
敬意表現に . . . 本文を読む