国号に日本を表記するのは日本の国としての意識の表れであるから、それを求めて日本をとらえる。かつて、その議論のもとに、日本の表記が訓読をされていたとみる、やまとを国号としたと中国との交易で考えたことがあるが、漢字表記をすれば、日本が漢字読みをされたであろうから、どのように貿易港から発音が伝播したかを思った。日本語の方から見れば、読みになるヤマトに、日本の表記をあてたのである。それは万葉集歌の書記に見る。大和はまた、和あるいは倭の表記で、おほやまとと訓じた。畿内国に記録されている名であるから、ヤマトと日本の表記による関係は淵源をたどる。日本語史として、やまとことばの歴史とするには、和語史でもよいわけであるから、それを国語史として見ることが行われてきた。しかし、国語史には、近世の国語国字の用法を受けて、近代の国語国字問題と変貌をして、明治期以降の学問名称として博言学に対する国学の流れを見た国語学である、その国語の見方がある。くにつまなび、くにつことばであった。日本語の名称を訓じたヤマトではなくて、にっぽん、そのもとするのは、歴史の表記によれば、日葡辞書の発音がそれを示しているとしたことがある。ただ、それには、じっぽん、という発音の捉え方もあった。 . . . 本文を読む
日本語の通史を総合的に描く初めての新書、という、コピーである。全史と通史をともに用いたネーミングとキャッチコピーである。>日本語の通史を総合的に描く初めての新書。日本語の変遷を古代(前期・後期)/中世(前期・後期)/近世/近代という時代ごとに、総説・文字・音韻・語彙・文法の五つに分けて整理していく。日本語は世界の言語の中でも比較的、古代からの変遷が少ない。であればこそ、現代語との関わりのなかで、日本語史を記述していくことが可能となるのだ。日本語の変遷の全体像がわかるだけでなく、現代の慣用表現や方言などに残る過去の日本語の痕跡をたどる謎解きとしても楽しめる一冊。http://www.neowing.co.jp/product/NEOBK-2080105 . . . 本文を読む
国文学全史、藤岡作太郎の著述、文庫本にもあるので、見やすくなった、といえば、元版は、いつ買い求めたものであったか、東京開成館 出版年月日 明38.10 とみえる。表紙は今風のことばでいえば、デコデ美麗本である。実物は、ネット上の公開で、表紙は見えない。国立国会図書館デジタルコレクション - 国文学全史. 平安朝編 dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/871858/70 書誌情報. 詳細レコード表示にする. 永続的識別子: info:ndljp/pid/871858; タイトル: 国文学全史. 平安朝編; 著者: 藤岡作太郎 著; 出版者: 東京開成館; 出版年月日: 明38.10; 請求記号: 910.2-F65-2ウ; 書誌ID(NDL-OPACへのリンク): 000000502317 . . . 本文を読む