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1003 文章を単位とする、文を単位とする、文章、文をともに単位とする、このいずれであるかを日本語で考えてみると、文章の単位は章句、章節にある古代中国文法の影響にあったが、いまでいう文の単位にはしなかったので、近代になって日本語に新たな考え方を入れた文法によって文章、文を文だけという単位の考えかたで説明しようとしてきている。しかし教育用に文章をとらえていたので文章、文の単位を残しながら、文法であるがゆえに、文単位の分析を進めてきたのである。
文章文法論で文に主語があるという規定について、文には必ず主語という要素があるという英語文法との対照で、文に主語という成分があると日本語文法ではとらえればよい。
文には主語があるものと、主題があるものとがある。日本語の成分は主語に加えて主題をとらえればよい。
かならず主語を表現していると分析するには、文章に必ず文の主語があると規定すればよい。
「日本でいえば魚の干物に白米、味噌汁」という文は主語がない。文章の書きだしに主題を提示する。
でいえば デアル(ニナル トナル)
「朝食の定番にも国柄がある」。この文は「国柄」を主語とする。ただし、
に がある
という文は、「朝食の定番」を主題にしている前文との意味上の連鎖を持つと分析する。
「魚の干物に白米、味噌汁」とは「朝食の定番」のことである。
韓国、ケニア、そして話題は次の章節に移る。
次の例文を、コラム記事から引用。
>日本でいえば魚の干物に白米、味噌汁。朝食の定番にも国柄がある。「元気が出る!世界の朝ごはん」(日本図書センター)によると、韓国では牛肉のかゆにナムル、キムチ。トマトと鶏肉を煮込むのはケニアだ。写真を見るだけで、風土や歴史まで味わった気になる。
春秋(10月3日)
議論は1年前の記事、次に引用する。
文と主語
2023-10-03 | 日本語文法論議23
日本語文法は文の法則を述べる。文法単位に文を規定する。文とは何かを述べて、主語と述語からなる英語の規則を入れて、そのまま文とは何かを述べると、日本語の文にも当てはめて、文とは必ず主語と述語からなるということができないと批判される。必ずという必須の要件をいれることになってしまうので、日本語はそうならないという。どうなっているのか。 主語の省略がある、それを形態に指摘すると、必ずとならない、当てはまらないという。
それはその通りであると認めるか、待てよと考え直してみるか、必須要素の文に対して必須とは言わないのが国語の成分であるから、主語述語の成分に修飾語独立語と言ってみれば緩やかであるのをいつの間にか日本語の文は主語と述語を必須とする議論にしてそれはおかしいのではないかと国語の単位文をもって必須成分のように言い立てるようなことである。何がどうする、というのは主語をとらえるために、そういう文型であると示すに過ぎない。
ところで、文は主語と述語がいるとする文法と、文は主語と述語があるという文法と、それぞれを必須か、要件にすぎないというとらえ方をしてみて、その文の規定に見る単位文の成立にはどういうあらわれ方をするか。一つは終止符をつける、もう一つは終止形を持つ文末があるというちがいになって、終止形であれば句読点で間に合うが、そこに終止符がなければ文の成立にはならないとなると、その文の構造を考え直すことになるだろう。
アメリカ英語とイギリス英語で呼び方が違う、period アメリカ英語、full stop イギリス英語となる。
英語のピリオドの正しい使い方
https://kiwi-english.net/23479
「ピリオド」の使い方、呼び方
略語に使われるピリオド
文末のピリオドの正しい使い方
ピリオドは引用符(“ ”)の中?外?
コンマに変わるピリオド
文末に陳述があるか、必ず文末辞にある、 陳述を言語主体の態度とすれば、日本語の文における陳述、統覚、また統一する言語現象があるという議論は、デアルという判断があるかないかを用言に、またその用言と複合した表現法に見るという、文法形式よりも統語の概念に近い意味的なもである。なぜそのような陳述論争と言われるものが議論されてきたか、文の成立を言うためであったようだが、話し手の判断ということになれば文法形式に拠らずとも、ここでいきなり議論を単純化して、句の成立に見るか、終止の形式また符号によることができる。
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