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巻名  私説 源氏語り35

2013-11-01 | 源氏語り
  巻名  私説 源氏語り35

源氏物語の巻名についてみておこう。


巻き巻きの名は物語成立当初からついていたかどうか、定かではない。

書物が写されて伝えられてくるあいだには、名称が整っていたいたことは確かである。

桐壷、帚木、空蝉、夕顔、若紫、末摘花、と、たどってきて、紅葉の賀、花の宴のところで、おやっと思うことがある。

この二つの巻は名称はほかのと様子が違う。

各巻の名前の由来についてはふつう、三つのつけ方があったと説明される。

ひとつは、物語に出てくる言葉で、その巻に語られているものが名称となった、という。

たとえば、桐壷は局を桐壷といったとあるところから、名前が付けられた。

桐壷には、ほかに、つぼせんざい、輝く日の宮、という名もある。

帚木は光源氏と空蝉の歌のやり取りに、、ははきぎが歌われているところから、巻の名称になった。

同じように、空蝉、夕顔には、それぞれ歌に使われたことばを名称にしている。

この二つ目には、その巻にうたわれた詞による命名である。

しかし、物語に出てくることばに、歌とともにとらえて名称とした巻もあり、これが三つ目となる。

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