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日本語教育の論 級による段階

2014-04-08 | 日本語教育
語学教育に上級はない。にもかかわらず、日本語教育では初級中級上級と呼ぶ。
あまつさえ、初級と中級の間では初中級なるものもある。

そこに加わるのが日本語能力をしめせばN1からN5までの段階がある。かつてはN1とN2とに1級と呼ぶことがあった。
いまでも1級から4級までの目安は日本語学習段階に適応する。

日本語教育に上級があるとして英語教育の方々によくからかわれたし、上級の天はあるのかと尋ねられたりもした。アドバンスのコースには天井がないと言うわけだ。
その通りであるし語学検定では高級とも呼ぶものがある。

それでは初級の始まりは何があるかとなるが、ゼロからのスタートであるらしい。それは初級にはならないとすれば、初球の段階にも入門期を作るようなことである。
いずれにしてもその段階が日本語教育ではどのようにプログラムされるかということであるから、それを見てみると確かなことがない。

たとえば教科書を見てみると入門、初級、中級までは見られるものの、あえて上級と銘打つものは少ない。やはり上級にはさまざまとらえ方があるようである。その教科書の編集による初級とはどんなものかというようなことで考えることになる。

いま一般的に行われる級の段階のとらえ方は、次に整理できる

学修履歴による。 自学習か、学習機関か、日本人教師がいたか、など。

学習時間による。 日本語を学習した総時間数をあげる。150時間、300時間、600時間、900時間など。

表現による。 会話能力、読み書き能力、それをテストにより検定する。

理解による。 文法知識、語彙数、漢字、カタカナなど。

能力検定による。日本語能力試験など。

学習目的に応じた日本語能力による。

このほかにも、コミュニケーションを主として段階をもうけることがある。

さてそれでは、その具体的な内容となれば、どのように指標をあげることができるか。

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