日本語文法議論23915
文は、あや とも読む、いろいろあるの意と見える、文様、彩、綾と見せる、文句は、句の表現が多様である。
文を、ふみ と見ると、それこそいろいろとある。
モン、ブンと音読みして、それぞれの、天文地文水文、文学などの分野、領域の意を持つ。
文字は、表現のことばそのものになる。本文というのは、ほんもん ほんぶん いずれか。
文にセンテンスというカタカナ語の意味を添えるのは近代になって文法概念としたからである。
それまで、いまの、sentence 文という語があらわすのは、句であった。
なお、sentence には、判決、刑罰、処罰、宣告の意味もある。
そういえば漢字に、
>字形は、人の正面形の胸部に文身の文様を加えた形。文様には×や心字形を用いる
という、字通の解説もある。
句は心の声と重なる。
ただし、時枝学説は心の声を独自に解釈をしている。
心字を用いた思うという語を想定すると心はどこにあるか。心はなづきにある。脳である。直結する心の臓に心があるとすると、心の声はぴたりとくるような説明となるがもとより気持ちのことではない。
日本国語大辞典より
文
>同訓異字
ふみ【文・書・冊・史・典・章・経・編・簡・籍】
【文】(ブン・モン)あや。もよう。あらわれ。「文様」「天文」 もじ。ことば。もじで書かれたもの。書物。「文字」「文章」 (武力に対して)学問。人間の智恵の産物。「文武」「文明」《古ふみ・あや》
【書】(ショ)筆でかきつける。文字などをかく。かきしるす。「書記」「書写」 かいたもの。もじ。てがみ。記録。本。「書簡」「蔵書」《古ふみ・かく・しるす・あらはす・のぶ》
【冊】(サツ・サク)書物。文書。「書冊」 天子の命令書。「封冊」 ものを書く札。「短冊」 とじ本。とじ本を数える助数詞。「冊子」《古ふだ》
【史】(シ)記録をつかさどる役人。文書にたずさわる人。「史官」「侍史」 記録。変化・発達の記録。文書。「史学」「歴史」
【典】(テン)尊い書物。書物。書籍。「典籍」「古典」 のり。手本。よりどころ。「典型」「典拠」。儀式、儀礼 「典礼」「祭典」《古のり・つね》
【章】(ショウ)あや。もよう。しるし。はんこ。「紋章」「印章」 文書。詩文・楽曲などの一区切り。「文章」「楽章」 のり。手本。「章程」「憲章」《古のり・あげつらふ・ただす》
【経】(ケイ・キョウ)一定して変わらないもの。のり。法則。「経常」「経理」 書物。仏教や儒教の教えを記した書。「経書」「経典」《古のり・つね・のとる》
【編】(ヘン)糸でとじる。とじ糸。糸であむ。書物を作る。また、とじ本。書籍。言語作品。「編集」「改編」「長編」 (日本で)書物などの部分。書物を数える助数詞。「前編」「全三編」《古あむ・おる》
【簡】(カン)竹のうすいふだ。文字を書いたふだ。「竹簡」「木簡」 書きつけ。手紙。文書。「簡編」「書簡」《古ふだ・ふむだ・ふみた》
【籍】(セキ)書き物。文書。「書籍」「典籍」 人別・戸別などを記した帳簿。「戸籍」「国籍」 書きつける。帳簿に記入する。《古ふみ・ふだ・ふむだ・ふみた・あと》