日本語文章の解析である。
スマホの話題をテレビに託ける。
テレビを愚者のランプとし、スマホを賢者の利器とし、いずれも愚かなモノを手にするか、銘ずべきは、囚(とら)われるなかれ、と結ぶ。朝日新聞コラム、天声人語、20140427、手のひらのスマホである。
女子高生の携帯使用時間が7年間を経て、その3倍の時間におよび、その長さが12時間を超える生徒が1割もいるという、その報告が表わすものは何だろう。
デジタルの海でおぼれないようにとの例えはまさにその通りだとしても、そこで手にするスマホが羅針盤の役目を果たすではないか、と言ってみて、おぼれるという、わらをもつかむ心境のときには、どうかと、つい、つい、韓国船で沈没した高校生のスマホの動画記録に思いをはせてしまった
女子高生は
調査では
時間は
阿久さんは
機械が「愚者のランプ」か「賢者の利器」かは
銘ずべきは
手のひらのスマホ
2014年4月28日05時00分
英語には、テレビを「愚者のランプ」とか「愚かな箱」と呼ぶ俗語がある。それを踏まえてかどうか、作詞家の阿久悠さんが述べていた。「テレビは人格を狂わすことがありますので見方には気をつけてください、と明記しなきゃだめだ」と
時間の過ごし方に変化をおよぼす。すべてのものが自分と画面との2メートルの距離に見えてしまう――。そうした注意書きが必要だというくだりが『テレビ、このやっかいな同居人』という本にある
阿久さんが存命なら何を思うだろう。民間会社の調査によれば、女子高生はいま、スマートフォンや携帯電話を1日平均6・4時間も使っているそうだ。12時間以上の生徒も1割を超えていた。せんだっての報道に驚いた人は多かろう
スマホの普及前、7年前の内閣府の調査では女子高生の携帯使用の平均は124分だった。いまやその3倍に及ぶ。小さな器に吸い込まれる若い時間は膨大だ
本の題をもじれば『スマホ、このやっかいな同伴者』となろうか。といっても阿久さんは、テレビに注文をつけながらも、功罪なら「功」がずっと多いと言っていた。テレビという民衆の耳目がなければ、たとえば独裁者が世界中に何人も出ていただろうと
スマホもしかり。恩恵を受け、世界を広げつつ、デジタルの海で溺れぬつきあい方を磨きたいものだ。手のひらで光る機械が「愚者のランプ」か「賢者の利器」かは人しだい。銘ずべきは「囚(とら)われるなかれ」である。女子高生に限ったことでなく。
スマホの話題をテレビに託ける。
テレビを愚者のランプとし、スマホを賢者の利器とし、いずれも愚かなモノを手にするか、銘ずべきは、囚(とら)われるなかれ、と結ぶ。朝日新聞コラム、天声人語、20140427、手のひらのスマホである。
女子高生の携帯使用時間が7年間を経て、その3倍の時間におよび、その長さが12時間を超える生徒が1割もいるという、その報告が表わすものは何だろう。
デジタルの海でおぼれないようにとの例えはまさにその通りだとしても、そこで手にするスマホが羅針盤の役目を果たすではないか、と言ってみて、おぼれるという、わらをもつかむ心境のときには、どうかと、つい、つい、韓国船で沈没した高校生のスマホの動画記録に思いをはせてしまった
女子高生は
調査では
時間は
阿久さんは
機械が「愚者のランプ」か「賢者の利器」かは
銘ずべきは
手のひらのスマホ
2014年4月28日05時00分
英語には、テレビを「愚者のランプ」とか「愚かな箱」と呼ぶ俗語がある。それを踏まえてかどうか、作詞家の阿久悠さんが述べていた。「テレビは人格を狂わすことがありますので見方には気をつけてください、と明記しなきゃだめだ」と
時間の過ごし方に変化をおよぼす。すべてのものが自分と画面との2メートルの距離に見えてしまう――。そうした注意書きが必要だというくだりが『テレビ、このやっかいな同居人』という本にある
阿久さんが存命なら何を思うだろう。民間会社の調査によれば、女子高生はいま、スマートフォンや携帯電話を1日平均6・4時間も使っているそうだ。12時間以上の生徒も1割を超えていた。せんだっての報道に驚いた人は多かろう
スマホの普及前、7年前の内閣府の調査では女子高生の携帯使用の平均は124分だった。いまやその3倍に及ぶ。小さな器に吸い込まれる若い時間は膨大だ
本の題をもじれば『スマホ、このやっかいな同伴者』となろうか。といっても阿久さんは、テレビに注文をつけながらも、功罪なら「功」がずっと多いと言っていた。テレビという民衆の耳目がなければ、たとえば独裁者が世界中に何人も出ていただろうと
スマホもしかり。恩恵を受け、世界を広げつつ、デジタルの海で溺れぬつきあい方を磨きたいものだ。手のひらで光る機械が「愚者のランプ」か「賢者の利器」かは人しだい。銘ずべきは「囚(とら)われるなかれ」である。女子高生に限ったことでなく。