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日本語文法文章論 若葉して

2014-05-22 | 日本語文法文章論
日本語文章論の解析である。引用を用いて話題を引く。短詩型文学の特徴を持つ、俳句から、  >若葉してうるさいッ玄米パン屋さん 三橋鷹女(みつはしたかじょ)  日本語文芸は、この句のように、若葉して という接続法で、次の語句をならべる。ふつうなら時間継続、継起的事象、また因果関係などを表す。ところが、この句には、いきなり、うるさいっ という感嘆である。文章資料は、朝日新聞コラム、天声人語20140524、うるさい基地騒音より。





うるさい基地騒音
2014年5月22日05時00分

 新緑を詠んですがすがしい俳句は多いが、風変わりなのもある。〈若葉してうるさいッ玄米パン屋さん〉三橋鷹女(みつはしたかじょ)。「若葉して」で切って、あとは一気に読むのだろう。昔はパン屋さんがよく行商に回ってきた。いまも色々な商売の車がスピーカーを鳴らして町内を回る

 日々の暮らしも、耳障りな音であふれる。騒々しい会話やイヤホンの音漏れなど、電車内の迷惑行為も「音」が上位にならぶ。目は閉じたいときにすぐ閉じられるが、耳は目のようには閉じられない。聞きたくなくても聞こえてしまう

 人をさいなむ音もある。「体の芯まで響くうるささ。発狂しそうにつらい」と周辺住人が言うのは、厚木基地(神奈川県)の爆音だ。飛行差し止めなどを求めた裁判の判決がきのう、横浜地裁であった


 自衛隊機の飛行を差し止める判決は全国初という。夜間から早朝に限ってだが、これまでの賠償命令をこえる判断である。東京・横浜の近郊とあって騒音の影響人口は236万人に及び、7千人が原告に名を連ねていた

 一方で米軍機の差し止めは退けられた。米軍には日本の「支配が及ばない」ためという。裁判を通して住民の「うるさいッ」が届かない彼我の関係は、沖縄の問題とひとつながりだ

 昨今、騒音といえば生活音のトラブルが話題になる。隣家の風鈴に怒る人もいるそうだ。メディアの関心も向きがちだが、岩国や小松など、各地で基地の騒音被害は続いている。薫風に窓をあけ放つ権利が、誰にもあるはずだ。

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