天皇の御製歌が第25番歌にある。
この天皇は第22番歌にある、明日香の清御原の宮と記された天武天皇である。
第26番歌に、或本の歌とあって、そして左注には、右は句々相換れり、これに因りて重ねて載す、と見える。
その第25番歌は、次のようである。
みよしのの みみがのみねに ときなくぞ ゆきはふりける
まなくぞ あめはふりける そのゆきの ときなきがごと
そのあめの まなきがごと くまもおちず おもひつつぞこし
そのやまみちを
その第26番歌は、つぎのようである。
みよしのの みみがのやまに ときじくぞ ゆきはふるといふ
まなくぞ あめはふるといふ そのゆきの ときじきがごと
そのあめの まなきがごと くまもおちず おもひつつぞこし
そのやまみちを
とある。
その第26番歌は、
第25番歌と第26番歌を比較対照する
この歌の2句め、耳我の峰に 或本の歌は、耳我の山に と異同がある。
3句めには、時なくぞ 時じくぞ と異同がある。
同様に、4句めには、雪は降りける 雪は降るといふ とあって、第26番歌は伝聞形式である。
歌の引用は国歌大観番号、角川日本古典文庫を用いる。
この書の注釈と解説による。
伊藤博校注 万葉集 上下巻 角川書店
この天皇は第22番歌にある、明日香の清御原の宮と記された天武天皇である。
第26番歌に、或本の歌とあって、そして左注には、右は句々相換れり、これに因りて重ねて載す、と見える。
その第25番歌は、次のようである。
みよしのの みみがのみねに ときなくぞ ゆきはふりける
まなくぞ あめはふりける そのゆきの ときなきがごと
そのあめの まなきがごと くまもおちず おもひつつぞこし
そのやまみちを
その第26番歌は、つぎのようである。
みよしのの みみがのやまに ときじくぞ ゆきはふるといふ
まなくぞ あめはふるといふ そのゆきの ときじきがごと
そのあめの まなきがごと くまもおちず おもひつつぞこし
そのやまみちを
とある。
その第26番歌は、
第25番歌と第26番歌を比較対照する
この歌の2句め、耳我の峰に 或本の歌は、耳我の山に と異同がある。
3句めには、時なくぞ 時じくぞ と異同がある。
同様に、4句めには、雪は降りける 雪は降るといふ とあって、第26番歌は伝聞形式である。
歌の引用は国歌大観番号、角川日本古典文庫を用いる。
この書の注釈と解説による。
伊藤博校注 万葉集 上下巻 角川書店