0412 原発依存
原発依存 逆戻り エネ基本計画閣議決定 原発新増設に含み 20140412中日新聞トップ記事、見出しである。
リードには、政府は十一日、原発を「重要なベースロード電源」と位置付け、再稼働を進める方針を明記したエネルギー基本計画を閣議決定した、とある。
論説主幹による囲み記事に、わたしたちの進むべき道は とある。
トップ左の写真記事は、ギネス認定の笑顔 浅田、羽生SP最高点 とある。
記事には、フィギュアスケートの世界選手権女王の浅田真央選手(中京大)とソチ五輪男子金メダルの羽生結弦選手(ANA)が十一日、東京・国立代々木競技場でのアイスショーに出演し、ショートプログラム(SP)で樹立した世界歴代最高得点がギネス世界記録となった認定証が贈ら憲法9条、ノーベル平和賞候補に 主婦が署名活動
その下には囲みで、9条に平和賞を 主婦発案 ノーベル委受理 とある。
記事には、「憲法九条にノーベル平和賞を」と一人の主婦が始めた活動で、ノルウェーのノーベル委員会から、署名を集めた市民実行委員会や推薦人の大学教授らに、二〇一四年のノーベル平和賞候補として正式に受理したとの通知が九日に届いたことが分かった、とある。
その中段左に、東証終値1万4000円割れ、とある。
中日春秋
2014年4月12日
書き出しは、難しい。「国境の長いトンネルを抜けると…」のように光景描写で始めるか、心情吐露で始めるか。「吾輩は猫である」と一人称でいくか、「メロスは激怒した」のように三人称にするか。そこには、書き手の覚悟が潜んでいる
作家の中村邦生さんは古今の名作の第一段落を吟味した『書き出しは誘惑する』(岩波書店)で記している。<書き出しとは、脈どころであり、ツボである。丁寧に触診すれば作品の心臓部の働きを感じとることができるであろう>
では、この一文はどうだろうか。<震災前に描いてきたエネルギー戦略は白紙から見直す。原発依存を可能な限り低減する。(原発事故で)被災された方々の心の痛みにしっかりと向き合い、寄り添い、福島の復興・再生を全力で成し遂げる>。これは、政府の「エネルギー基本計画(案)」の書き出しだ
だが、きのう閣議で最終決定された「計画」で第一段落はこう変えられていた。<我が国は、エネルギー源の中心となっている化石燃料に乏しく、その大宗(たいそう)を海外からの輸入に頼るという根本的な脆弱(ぜいじゃく)性を抱えており…国内外の状況の変化に大きな影響を受けやすい構造を有している>
これら二つの書き出しのどちらに、未来に向けたエネルギー政策の脈動を感じるか。事故への反省と再生への覚悟がにじむか
これは単なる文章術の問題ではない。
原発依存 逆戻り エネ基本計画閣議決定 原発新増設に含み 20140412中日新聞トップ記事、見出しである。
リードには、政府は十一日、原発を「重要なベースロード電源」と位置付け、再稼働を進める方針を明記したエネルギー基本計画を閣議決定した、とある。
論説主幹による囲み記事に、わたしたちの進むべき道は とある。
トップ左の写真記事は、ギネス認定の笑顔 浅田、羽生SP最高点 とある。
記事には、フィギュアスケートの世界選手権女王の浅田真央選手(中京大)とソチ五輪男子金メダルの羽生結弦選手(ANA)が十一日、東京・国立代々木競技場でのアイスショーに出演し、ショートプログラム(SP)で樹立した世界歴代最高得点がギネス世界記録となった認定証が贈ら憲法9条、ノーベル平和賞候補に 主婦が署名活動
その下には囲みで、9条に平和賞を 主婦発案 ノーベル委受理 とある。
記事には、「憲法九条にノーベル平和賞を」と一人の主婦が始めた活動で、ノルウェーのノーベル委員会から、署名を集めた市民実行委員会や推薦人の大学教授らに、二〇一四年のノーベル平和賞候補として正式に受理したとの通知が九日に届いたことが分かった、とある。
その中段左に、東証終値1万4000円割れ、とある。
中日春秋
2014年4月12日
書き出しは、難しい。「国境の長いトンネルを抜けると…」のように光景描写で始めるか、心情吐露で始めるか。「吾輩は猫である」と一人称でいくか、「メロスは激怒した」のように三人称にするか。そこには、書き手の覚悟が潜んでいる
作家の中村邦生さんは古今の名作の第一段落を吟味した『書き出しは誘惑する』(岩波書店)で記している。<書き出しとは、脈どころであり、ツボである。丁寧に触診すれば作品の心臓部の働きを感じとることができるであろう>
では、この一文はどうだろうか。<震災前に描いてきたエネルギー戦略は白紙から見直す。原発依存を可能な限り低減する。(原発事故で)被災された方々の心の痛みにしっかりと向き合い、寄り添い、福島の復興・再生を全力で成し遂げる>。これは、政府の「エネルギー基本計画(案)」の書き出しだ
だが、きのう閣議で最終決定された「計画」で第一段落はこう変えられていた。<我が国は、エネルギー源の中心となっている化石燃料に乏しく、その大宗(たいそう)を海外からの輸入に頼るという根本的な脆弱(ぜいじゃく)性を抱えており…国内外の状況の変化に大きな影響を受けやすい構造を有している>
これら二つの書き出しのどちらに、未来に向けたエネルギー政策の脈動を感じるか。事故への反省と再生への覚悟がにじむか
これは単なる文章術の問題ではない。