水爆実験を発表したニュースは号外となって、街をかけめぐった。
コンビニでコーヒを買って入れていたら、号外がバサッと届けられ、そこに水爆という、でか見出しの文字があった。
コーヒーが抽出されるのを待つ手が震えた。
朝鮮半島の北に起こる核実験である。
その後のニュースでその振動は4回目の地震波として似たものであるとのことであった。
つまり水爆と言うにはほど遠いものというわけであるが、メディアに向けた報道では当事者の発表通りの内容となって伝えられる。
おそがい、おどろどろしい、そういった言葉が、方言とも古語ともつかぬかたちで口をついて飛び出そうとしてくるのは、やはり動揺を与える出来事なのである。
恐懼して推し量るにも、それこそどうするつもりなのか、恐喝の武器にするためか、強大な兵器のもと抑制力という語がひとめぐりして、現実に大量殺戮の破壊が再び現れようとしている。
北朝鮮が「水爆実験に成功」と発表
2016年01月6日
http://www.bbc.com/japanese/35240113
>
北朝鮮は6日、水爆実験に成功したと発表した。同国の国営メディアが報じた。
朝鮮中央テレビのアナウンサーは緊急発表で「共和国の最初の水爆実験が2016年1月6日午前10時に成功裏に終わった」と述べた。
北朝鮮は2006年以降に豊渓里と呼ばれる場所で3回核実験を行っているとみられているが、今回は豊渓里近くでマグニチュード5.1の揺れが観測されている。
英王立国際問題研究所(チャタム・ハウス)のアジア専門家、ジョン・ニルソン=ライト氏は、もし核実験が確認されれば、北朝鮮が、非難されるべき実験に伴う大きな政治的かつ外交的な損失を顧みず核兵器開発を突き進む決意を持つことが示される、と述べた。
先月には、同国の金正恩(キム・ジョンウン)第1書記が水爆開発に成功したと発言したが、国外の専門家たちは信ぴょう性を疑っていた。
<解説>スティーブン・エバンズBBC韓国特派員
今回の核実験は水爆実験だったとされている。その場合、プルトニウムを使用した過去の実験よりも破壊力が増す。より少ない重量で、より大きな威力が得られる。
2013年に実施された3回目の核実験は、国際社会から広く非難された。国連安保理は緊急会議を開き、中国を含む理事国が核実験を「強く非難する」と表明した。今回も同様の反応が予想される。日本の安倍晋三首相は、4回目の核実験は日本の安全に対する深刻な脅威になると非難している。
これに加えて、北朝鮮は潜水艦発射弾道ミサイルの発射実験を行った様子だ。潜水艦からのミサイル発射が可能になれば、応戦する側の計算が根本的に変わる。例えば米西海岸への攻撃の場合、対応の猶予時間は大幅に短くなる。
今回の実験の前に北朝鮮の国営メディアは、「米国の核脅威に対抗するため(略)核兵器を保有する権利がある」と述べていた。
今回の実験以前の専門家たちは、北朝鮮がミサイルで核爆弾を標的に命中させる能力を得るにはまだ数年かかると考えていた。しかしその能力を獲得しようとする北朝鮮の意思がいかに強固か、明白になった。そして技術を急速に向上させていることも明らかだ。
水素爆弾とは?
水素の同位体の核融合を誘発することで起きるエネルギー放出を使った武器で、1958年に米国で開発された。
熱核兵器とも呼ばれ、放射性物質の拡散が原子爆弾よりも少ないため「よりきれいな」爆弾だと言われるが、威力は原爆よりも大きい。
核分裂によってエネルギーが生まれる原爆と違い、水爆はより軽い元素をより重い元素と核融合させる。
水爆は比較的小型に造れるため、弾道ミサイルの弾頭搭載が可能。
核実験実施の可能性に周辺諸国が最初に気付いたのは、現地時間の6日午前10時半(日本時間午前10時)。米地質調査所(USGS)が北朝鮮北東部の咸鏡北道吉州から50キロ離れた地点を震源とする地震を、この時点で観測した。震源は過去に核実験が実施された豊渓里の近くだ。
ソウルで取材するBBCのケビン・キム記者によると、分析担当者らは地下爆発によるガス漏出を調査しようとしている。ガスを分析し、どのような核物質が使われたのか特定し、水爆だったかどうかを確認するためだ。
コンビニでコーヒを買って入れていたら、号外がバサッと届けられ、そこに水爆という、でか見出しの文字があった。
コーヒーが抽出されるのを待つ手が震えた。
朝鮮半島の北に起こる核実験である。
その後のニュースでその振動は4回目の地震波として似たものであるとのことであった。
つまり水爆と言うにはほど遠いものというわけであるが、メディアに向けた報道では当事者の発表通りの内容となって伝えられる。
おそがい、おどろどろしい、そういった言葉が、方言とも古語ともつかぬかたちで口をついて飛び出そうとしてくるのは、やはり動揺を与える出来事なのである。
恐懼して推し量るにも、それこそどうするつもりなのか、恐喝の武器にするためか、強大な兵器のもと抑制力という語がひとめぐりして、現実に大量殺戮の破壊が再び現れようとしている。
北朝鮮が「水爆実験に成功」と発表
2016年01月6日
http://www.bbc.com/japanese/35240113
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北朝鮮は6日、水爆実験に成功したと発表した。同国の国営メディアが報じた。
朝鮮中央テレビのアナウンサーは緊急発表で「共和国の最初の水爆実験が2016年1月6日午前10時に成功裏に終わった」と述べた。
北朝鮮は2006年以降に豊渓里と呼ばれる場所で3回核実験を行っているとみられているが、今回は豊渓里近くでマグニチュード5.1の揺れが観測されている。
英王立国際問題研究所(チャタム・ハウス)のアジア専門家、ジョン・ニルソン=ライト氏は、もし核実験が確認されれば、北朝鮮が、非難されるべき実験に伴う大きな政治的かつ外交的な損失を顧みず核兵器開発を突き進む決意を持つことが示される、と述べた。
先月には、同国の金正恩(キム・ジョンウン)第1書記が水爆開発に成功したと発言したが、国外の専門家たちは信ぴょう性を疑っていた。
<解説>スティーブン・エバンズBBC韓国特派員
今回の核実験は水爆実験だったとされている。その場合、プルトニウムを使用した過去の実験よりも破壊力が増す。より少ない重量で、より大きな威力が得られる。
2013年に実施された3回目の核実験は、国際社会から広く非難された。国連安保理は緊急会議を開き、中国を含む理事国が核実験を「強く非難する」と表明した。今回も同様の反応が予想される。日本の安倍晋三首相は、4回目の核実験は日本の安全に対する深刻な脅威になると非難している。
これに加えて、北朝鮮は潜水艦発射弾道ミサイルの発射実験を行った様子だ。潜水艦からのミサイル発射が可能になれば、応戦する側の計算が根本的に変わる。例えば米西海岸への攻撃の場合、対応の猶予時間は大幅に短くなる。
今回の実験の前に北朝鮮の国営メディアは、「米国の核脅威に対抗するため(略)核兵器を保有する権利がある」と述べていた。
今回の実験以前の専門家たちは、北朝鮮がミサイルで核爆弾を標的に命中させる能力を得るにはまだ数年かかると考えていた。しかしその能力を獲得しようとする北朝鮮の意思がいかに強固か、明白になった。そして技術を急速に向上させていることも明らかだ。
水素爆弾とは?
水素の同位体の核融合を誘発することで起きるエネルギー放出を使った武器で、1958年に米国で開発された。
熱核兵器とも呼ばれ、放射性物質の拡散が原子爆弾よりも少ないため「よりきれいな」爆弾だと言われるが、威力は原爆よりも大きい。
核分裂によってエネルギーが生まれる原爆と違い、水爆はより軽い元素をより重い元素と核融合させる。
水爆は比較的小型に造れるため、弾道ミサイルの弾頭搭載が可能。
核実験実施の可能性に周辺諸国が最初に気付いたのは、現地時間の6日午前10時半(日本時間午前10時)。米地質調査所(USGS)が北朝鮮北東部の咸鏡北道吉州から50キロ離れた地点を震源とする地震を、この時点で観測した。震源は過去に核実験が実施された豊渓里の近くだ。
ソウルで取材するBBCのケビン・キム記者によると、分析担当者らは地下爆発によるガス漏出を調査しようとしている。ガスを分析し、どのような核物質が使われたのか特定し、水爆だったかどうかを確認するためだ。