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日本語文法文章論 大過なく

2014-05-01 | 日本語文法文章論

日本語文章の解析である。
小説を引用して停年退職を描写する。

その話のなかにある、キーワードは、大過なく、である。話材は、朝日新聞コラム、天声人語20140501、冒頭である。

それから、定年の年齢の根拠について、その3年前から衰えの事実を指摘するパーキンソンを引用する。
定年の事実を前にした思いは筆者にあるらしく、身も蓋もないと嘆く。

新人社員は定年まで勤めたいとの調査結果をもって、大過なき定年の感慨を思いやっている。

この文章から、世の移り変わりを見る。
かつての永年勤続、それは終身雇用の会社を称える時代があったころから、入社3年での退職傾向が現れた時期を経て、会社側の思惑よりも、景気に左右された人々の影響は、その定年までの意識を変えようとしている。





源氏鶏太が
多少の失敗は 嫌な思いも
そこには 
感慨が

人生の節目も
科学的な根拠は
確かなのは
能率は

新人の会社員人生も
増加傾向が
新人は
会社の「雰囲気」が


新入社員も「大過なく」
2014年5月1日05時00分

 サラリーマン人生最後の日を迎え、主人公は自分の机をなでながら心の中でつぶやく。(大過なく、とにかく、大過なくであった……)。源氏鶏太が1962年に本紙に連載した『停年退職』の幕切れである

半世紀以上たったいまも、大過なく、は定年のあいさつの定番だろう。多少の失敗はあったろうし、嫌な思いもしただろう。長年の職場を去る寂しさや不安もあろう。ただ、そこにはともかくも勤め上げたという、ずしりと重い感慨がにじむ

もっとも毒舌家にかかると人生の節目も皮肉られる。先日も紹介した『パーキンソンの法則』によれば、定年の年齢に科学的な根拠はない。確かなのは、何歳に決めても、その3年前から人間の能率は衰え始めることだという。身も蓋(ふた)もない

この春に入社した新人の会社員人生も1カ月。はるか先のことなどまだ眼中になかろうと思いきや、そうでもないらしい。彼ら約1千人の意識調査を日本能率協会がしたところ、いまの会社に定年まで勤めたいと答えた者が5割を超えた。99年の調査開始以来、初めてのことという

2割以下だった02年以降、増加傾向が続く。逆に転職や独立を考える新人は減っている。就職先を選ぶ理由で、会社の「雰囲気」が働きたい「業種」を上回ったのも、長くいられるかを重くみた結果か

デフレ不況に加え、リーマン・ショックで早期退職や内定取り消しの憂き目にあう年長者の姿を見てきた世代である。大過なき安定を求めるのもむべなるかな。




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