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1014 薄暮、夕暮の美しい光景に、暮れなずむと詞にして時間のとらえ方が取りざたされる。泥むに表記を見て動詞の意味が気になるような語である。滞む、とも書くのか。なずむ について、なじみ があるとなると、おさななじみのいいかたに、暮れになじみがあるとすると、これはおもしろい語となる。暮れなじみ、とはつかわないけれど、風景に見とれて光の移ろいを忘れてしまうのもいいなぁ。
>まず「なずむ」という動詞があります。これは「水・雪・草などに阻まれて、なかなか思うように前に進めないこと」を表す伝統的なことばで、古事記や万葉集にも出てきます。このような意味から広がって、物事がなかなかうまく進まなくなること、また、しようとしていることがうまくいかずに思い悩むこと、なども表すようになりました。
https://www.nhk.or.jp/bunken/summary/kotoba/term/078.html
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