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文法論

2015-01-19 | 日本語文法
文の法則である。
文法を広くとらえるか、文法論としての個別議論とするかによってわかれる。

言語学として文法論を議論すると、文法の考え方を形態と統語に分けた二つを下位分類するようになる。
文法と文法論を区別すると、言語の現象と個別の議論と言うことになるが、文法のよってきたるところ、ことばの法則とするときに、修辞技巧、作文法、文章分析などの経緯があるので、古典語の文法に重きがある。

文法論としては文法学との見方を加えると、学的体系をなすものとして、その対象をさらにひろげる。
日本語文法に影響を与えたのはアメリカ構造言語学として、ブルームフィールドをあげる。

その著作、言語は、1939年代に著わされて、音素論、形態論、統語論の考え方を示した。その後に日本語文法で議論される文法論はその時代的なこともあって、1950年代以降と見てよい。シンタクスの用語を日本文法にもたらした。

日本語訳は、ブルームフィールド、L.(1962)『言語』(三宅鴻・日野資純訳)大修館書店 である。
統語論、ウイキペディアにより。
>統語論(あるいはシンタクス (syntax) とは、ヒトの言語に見られる、語が文を構成する仕組み[1]のことである。また、それを扱う言語学の一分野のことも指す。統辞論、構文論とも。
統語論は文法[音韻論(音の仕組み)、形態論(語が構成される仕組み)などを含む、言語の構造を成り立たせている諸原理] の一部である。ただし、特に統語論のことを指して「文法」ということもある。



日本大百科全書(ニッポニカ)の解説
ブルームフィールド
ぶるーむふぃーるど
Leonard Bloomfield
(1887―1949)
アメリカの言語学者。一時期のアメリカ言語学を代表し、主著『言語』Language(1933)はアメリカ言語学のバイブルとまでよばれたことがある。シカゴ大学で博士号を得てのち、ドイツで「青年文法学派」の言語学を学び取った。シカゴ大学教授を経て、晩年はエール大学教授の職にあり、同僚のE・サピアと並んで形成期のアメリカ言語学界を指導し、2人は互いに批判もしたが、よきライバルであった。サピアは間口の広い、思考の柔軟な、人づきあいのよい学者で多数の弟子を養成したが、ブルームフィールドはその著書を通じ、主として方法論に多大の影響を与えた。 ブルームフィールドの学問の特徴は、サピアとともに、それとは多少違った意味で言語学を科学の名にふさわしいものとする点にあった。すなわち彼のいう「言語学の基本的仮定」に基づき、音素論・形態論・統語論を、音素から組み上げて記述言語学の体系をつくり、それを土台として歴史言語学を改めて体系化した。基本的学説はすべて主著『言語』に説かれている。この主著は、ある意味では、バランスよく言語の記述面と歴史面の全域にわたってはいるが、他の意味では強烈に個性的である。すなわち、当時新興の心理学であった行動主義心理学に結局は重きを置き、「観念」「概念」などの思弁的用語を排して、外部に表れる「反応」のみによって記述し、かつ「意味」については、科学的研究が不可能であると信じ、表層的な面のみに基づく記述を説いた。その結果は、厳密を望みながらも、統語論・意味論の分野で不十分な結果しか得られず、「意味不在」の言語学であると評され、チョムスキーの変形生成文法に席を譲った。なお、ブルームフィールドは、アメリカ土語、タガログ語、インドネシア語なども研究し、外国語教育の面でも優れた影響を残した。[三宅 鴻]
『三宅鴻他訳注『言語』(1977・大修館書店)』



世界大百科事典 第2版の解説
ぶんぽう【文法 grammar】
【概説】
[文法とは]
 一般に文法と呼ばれているものは,当該の言語における,(1)単語が連結して文をなす場合のきまり(仕組み)や,(2)語形変化・語構成[派生語や複合語のでき方]などのきまり(仕組み),あるいはまた(3)機能語[助動詞・助詞・前置詞・接辞・代名詞等]の用い方のきまり(仕組み),とほぼいえるであろう。 


世界大百科事典内の文法の言及
【言語学】より
…しかし,どの言語も人間の言語である限り一定の共通性を有しているはずであり,したがって,個々の言語の研究が人間言語一般の本質解明に寄与するわけであり,また,他の言語の研究成果,とりわけ他の言語の研究で有効であることがわかった方法論が別の言語の研究においてもプラスになるわけである。 個別言語の構造の研究は,言語そのものの有する三つの側面に応じて,〈音韻論〉〈文法論〉〈意味論〉に分けてよい。
[音韻論]
 音韻論的研究は,その言語がどのような音をどのように用いてその音的側面を構成しているかを研究する。…
【生成文法】より
…1950年代中ごろにアメリカの言語学者N.チョムスキーが提唱し,以後,各国の多くの研究者の支持を集めている,文法の考え方。文法とは,〈その言語の文(文法的に正しい文)をすべて,かつそれだけをつくり出す(しかも,各文の有する文法的な性質を示す構造を添えてつくり出す)ような仕組み[=規則の体系]〉であるとし,その構築を目標とする。…
【品詞】より
…文法用語の一つ。それぞれの言語における発話の規準となる単位,すなわち,文は,文法のレベルでは最終的に単語に分析しうる(逆にいえば,単語の列が文を形成する)。…
【ラテン語教育】より
…ラテン語が独自の理論的分析をうけるのは,4,5世紀,つまりいわゆる〈俗ラテン語〉の時代以降のことである。4世紀のドナトゥス,5~6世紀のプリスキアヌスをもって代表者とするが,ことに後者の《文法教程(文法提要)Institutiones grammaticae》全18巻は,文法理論の標準的な教則本として,後世に長く使用された。
[ヨーロッパ中世におけるラテン語の地位]
 ヨーロッパ中世では,ラテン語は唯一の公用普遍語であった。…



大辞林 第三版の解説
ぶんぽうろん【文法論】
言語学の一部門。言語の各種事実を体系的に記述・説明しようとするもの。通常,形態論と統語論とに大別される。また,研究方法から,規範文法・記述文法・説明文法に分けられ,説明文法はさらに歴史文法・比較文法・一般文法などに分けられる。文法学。

大辞林 第三版の解説
ぶんぽう【文法】
①言語を文・語などの単位に分けて考えたとき,そこに見られる規則的な事実。文法的事実。
②① の事実を体系化した理論。文法論。
③文章の作法。文章を作る上でのきまり。



デジタル大辞泉の解説
ぶんぽう‐ろん〔ブンパフ‐〕【文法論】
言語学の部門の一。文法2について研究する分野。普通は単語論(品詞論)と構文論(統語論)の2分野を設ける。

デジタル大辞泉の解説
ぶん‐ぽう〔‐パフ〕【文法】
1 文章を構成するきまりや規範。また、文章を書く上でのきまりや書き方。
2 言語を構成する諸要素の間にみられる法則性。また、それを分析・記述する研究。ふつう、単語・文節・文などの言語単位について説かれるが、さらに語構成・文連接・文章構成などの問題についても扱われることがある。



日本大百科全書(ニッポニカ)の解説
文法
ぶんぽう
grammar
言語の音声と意味を結び付ける体系をさすが、学者の意図や方法論などにより、いくつかの意味に使い分けられている。一つの言語の正しい使い方という規範的目的をもって書かれた文法、つまり規範文法に対し、言語学者が通常用いる意味は、規範文法のような価値判断の伴わない、客観的または科学的な見地からの記述、つまり記述文法をさす。記述文法という用語はまた、一時点での言語の状態を対象とした、いわゆる共時的な記述をさすが、この用法では、言語の歴史的発展を対象とした通時的記述である歴史文法と対比される。方法論的な観点からの用法としては、歴史言語学における言語間の比較という点を取り入れた比較文法という名称や、近年のチョムスキーの提唱による文法理論をさす変形文法(生成文法)というものがある。また、文法学者により体系化された文法理論の場合には、とくに日本では、文法学者の姓を冠したもの、たとえば「山田文法」(山田孝雄(よしお))、「時枝(ときえだ)文法」(時枝誠記(もとき))というような使われ方もする。

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