日が暮れそうで、なかなか暮れないでいる。
春の季語となったところで、時節が夕暮れの薄明りを思わせるからだろう。
しかし、季語というのも管見のうちでは見えない。同様のことをブログに書く人あり――。
暮泥の字づらに春泥が似合いそうな印象である。
言語郎−B級「高等遊民」の妄言 2009-04-29
>何冊もの国語辞典がそろって「暮れなずむ春の日or春の空」を例文に挙げているので、春の季語、と頭から思いこみ、それを前提に「秋の夕日に使うのは間違い」と断定的に書いたが、ブログ発信後少し気になって調べ直してみた。確かに「暮れなずむ」は春との結びつきが強い言葉ではあるものの、それをもって即「季語」扱いできるのか、私自身に疑問が生じてきた。
2009-05-06
>季語に認められていないことは、以下の例句からもうかがわれる。前述の『吟行・句会必携』に収められた「暮れなづむ桃の畑の猫の鈴(西宮陽子)」や、ウェブサイト「黄色い熊(個人別全句)」《注2》で見た「「灯(ひ)点(とも)してなお暮れ泥(なず)む五月かな(子蟹)」、「暮れなずむ高速道や冴返る(瞳子)」など。いずれにも「桃」「五月」「冴え返る」《注3》というまぎれのない、あるいは伝統的な季語が入っている。「暮れなづむ」を季語とすれば、「季重なり(季重ね)」は御法度、という俳句の根本原則に反することになってしまうからである。
角川類語新辞典
【暮れる】 くれる
用例日がとっぷり暮れる
日が沈み暗くなる日常語⇔明ける
経過 -くれる【暮れる】
[終了—物事がすっかり終わること]-くれる【暮れる】
【暮れ掛かる】 くれかかる
【暮れ残る】 くれのこる
【暮れ泥む】 くれなずむ
新明解国語辞典
くれなずむ【暮れなずむ】クレナヅム[4]:[4]
(自五)
暮れかかってから真暗になるまでの時間が(他の季節よりも)かかる。
「―春の日」
暮れなずむ? | ことば(放送用語) - 最近気になる放送用語 | NHK ...
2004/03/01 ... 「暮れなずむ」というのは、完全に日が暮れそうでなかなか暮れないでいる状態、つまり日が暮れかかってから真っ暗になるまでの時間が長いこと