トリアージは災害救助の医療における優先順序で知られるようになった。トリアージタグなどの色分けをすることで人命救助の緊急性あるものを識別する。医療活動でその判断によっては人命に差をつけるという、限られた場合のことになるかと思う。そのトリアージに言及する一文から、爆発感染を起こした中国、韓国、イタリアの武漢肺炎COVID-19 に、思いをいたすことになる。科学的根拠という説明が難しい。
トリアージ
トリアージとは、患者の重症度に基づいて、治療の優先度を決定して選別を行うこと。トリアージュとも言う。語源は「選別」を意味するフランス語の「triage」である。 救急事故現場において、患者の治療順位、救急搬送の順位、搬送先施設の決定などにおいて用いられる。識別救急とも称する。 ウィキペディア
>トリアージは言わば、「小の虫を殺して大の虫を助ける」発想であり、「全ての患者を救う」という医療の原則から見れば例外中の例外である。そのため、大地震や航空機・鉄道事故、テロリズムなどにより、大量負傷者が発生し、医療のキャパシティが足りない、すなわち「医療を施すことが出来ない患者が必ず発生してしまう」ことが明らかな極限状況でのみ是認されるべきものである。
>また、トリアージは戦時での軍人軍属を対象とした軍隊のシステムであり、災害時であっても民間人を対象とする平時の救急医療にはなじまないという批判も存在する。特に軍の衛生部隊による野戦治療では病院天幕のようなスペースでトリアージを行うが、戦力の維持を優先するため軽傷の者を優先的に治療し復帰させ[14]、重傷者は現地で治療しつつ後送を待つことになるが、戦地では即座に後方へ移動できるとは限らず、治療や移動中にも攻撃を受けるリスクがつきまとう。このため重傷と判断された者ほど不利な状況に置かれるが、ここで死亡したり障害が残ったりしても患者は基本的に軍人か軍属であり、国から年金や恩給、名誉負傷勲章などが送られ、差別的な扱いを受けたことによる損害に対して補償が約束されている。さらには軍隊内部のことなので、差別されることを命令できるなど患者と医師が統一された組織の構成員であり命令系統に服しているためトリアージが有効に機能するという点も重要である。トリアージを行った医師に対しても軍事上のことなので、よほどの重過失が無い限り判断ミスなどの責任が問われることは無く、医療ミスについて患者個人から訴えられることも無い。しかし民間で災害時に行われるトリアージには、このような責任問題や後の問題についてまで具体的な法制度や救済システムは、未だに構築されていない。
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20200317&ng=DGKKZO56830900W0A310C2KE8000
経済教室新型感染症対策の検証(上)平時と有事変わらぬ体制を
野口晴子・早稲田大学教授
>また、とりわけ後者のケースのように、財政上の理由から医療供給体制に課題があったとしても、科学的根拠に基づき、患者の重篤度に応じ、緊急性の高い患者を優先的に処置する「トリアージ」を徹底することで重症な患者の救命を優先し、死亡者数を減らせるかもしれない。トリアージは、日本を含め、感染爆発が発生するかどうかの瀬戸際にある国々の命運を分ける可能性すらある。
そうしたトリアージに対する社会的な合意の鍵となるのは、専門知識を持つ医師と持たない患者とのコミュニケーションの積み重ねである。認知心理学者であるカーネマンとトヴェルスキーが提唱した、人は利益より目の前の損失に左右されがちだという「プロスペクト理論」は、リスク情報の伝達について有益な示唆を与えてくれる。
昨今、様々な場面で物議を醸している「安心」のためにPCR検査をしてほしいという患者の心理には、結果はどうあれ、とにかく検査をすれば安心できるという「錯覚」がある。本当は感染しているのに、検査では陰性と判断されてしまう「偽陰性」のリスクを過小に評価してしまうのだ。
データを蓄積することで、正しく陽性と判断する「感度」と、正しく陰性と判断する「特異度」が見極められよう。個々の医師がこうした患者心理を理解したうえで、科学に基づき、患者にとって最適な意思決定を促すことができれば、新型感染症リスクを克服する新たな道をひらくことにつながるのではないか。
https://www.youtube.com/watch?v=MryZy-2XBdE
どのような国に武漢肺炎が最も深刻なのか?日本はどの種類?
1,833 回視聴•2020/03/17
李真実
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