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表記の議論 12

2015-10-26 | 日本語表記
文字と表記は日本語についての議論で特徴的である。
万葉集の表記、仮名文字の遣いかたにおける表記の様相がある。

そしてハングル表記とローマ字表記と、発音と日本語のかかわりに、言語資料とその広がりを持つ。
音節を言語音の単位として意識する、この議論は文字とは何かが日本語の解明となる。




漢字 かな 日本語表記論11
2013-08-27 15:50:23 | 現代日本語百科

日本語表記には文字体系が2つあることによって融通している。漢字文字と仮名文字とである。固有の日本語を表わすのにそれぞれ書き分けをしている。名詞の多くは文字にした、漢語からとり入れた漢字の字音語と、固有の仮名専用で表すことのできる語とで、この2つについては原則、そのままに表すことができる。それに対して、漢字を訓読みして語を活用させるとその語尾に漢字と仮名を交えて書くようになったので、仮名を送るように書き表してきた。訓読みは仮名専用の語でもあるが、漢字表記に加えるようになって、名詞のほかの語に用いられる。そして仮名専用で言えば文法的な機能を持つ辞について、助詞助動詞の類をはじめとして文字に表した。

日本語発音に従って文字を書くと、漢字と仮名の連続になる。仮名は片仮名が用いられてきたが、1945年を境にして、太平洋戦争後は、学習指導要領の制定により、日本の学校教育で平仮名が最初に教えられるようになったので、平仮名が使われるようになる。社会的に通用していた漢字片仮名交じり文は漢字平仮名交じり文となる。

漢字使用は漢字表記の制限を加え、当用漢字が制定され、1946年、昭和21年、11月16日に内閣から告示された漢字を制限するために示された1850字の漢字を用いる。次いで、常用漢字として、1981年に同じく内閣から告示された漢字、1945字を使用することになる。当用漢字表を基に制定されたものであるが、常用漢字は当用漢字と比べて制限の緩い、目安という位置付けになった。

漢字の字体について、1949年、昭和24年に告示された当用漢字字体表によって新字体が使われるようになった。新字体は俗字や略字の採用であり、通行の字体としてのものとなった。また当用漢字に準拠し881字の教育漢字が制定された。

1986年、昭和61年7月1日、現代仮名遣いが定められ、一般の社会生活において現代の国語を書き表すための仮名遣いのよりどころとなった。なお、1946年、昭和21年、現代かなづかい、については廃止された。現代仮名遣いと現代かなづかいは、次の相違点がある。助詞の表記、四つ仮名の表記、合拗音の表記など。

現行の常用漢字表は、2010年、平成22年、11月30日に平成22年内閣告示第2号として告示、2136字となった。4388音訓、2352音、2036訓から成る。そのうち教育漢字は1006字になっている。法令、公用文書、新聞、雑誌、放送など、一般の社会生活において、現代の国語を書き表す場合の漢字使用の目安と言われる。


あてる 日本語表記論12
2013-08-28 14:45:13 | 現代日本語百科

日本語の言葉に漢字をあてるということがある。
当て字、借り字ともいう。

日本語を漢字で書く場合に、漢字の音や訓を、その字の意味に関係なく当てる漢字の使い方として、狭義には、古くから慣用の久しいものについて、目出度し めでたし と用いることを言う。デジタル大辞泉より。

借り字は、意味に関係なく、音または訓の同じものをあてて用いた文字、宛字とも書く。日本国語大辞典より。

また、当てる 充てる 宛てる 中てる と、いずれも、あてる であるが、字義によって異なる用い方をする。
たとえば、大辞泉で次のようである。
(充てる)全体の一部をそのために使う。「余暇を読書に―・てる」「ボーナスを旅費に―・てる」。
(宛てる)相手に向ける。「母に―・てて手紙を書く」 

このように、当てる という言葉は、いくつかの意味を漢字表記することによって書き分けることができる。それをまた、当て字 という語になったときには、熟合して、言葉の意味が加わる。

宛字外来語辞典 柏書房 1979年11月 宛字外来語辞典編集委員会による。
いきなり目に入るのが、一二 という語である。
つまびらか、詳 審 委 くわしいさまと出ている。

なぜ宛字外来語か、それが辞典になるのか。端書を見ると次のように言う。

>ともあれいま、はっきりいえることは、宛字の外来語は、幕末・明治期の苦悶と願望、合理化と矛盾、権威と平等、さらにいえば外国崇拝と国粋、など、さまざまの相対立し相克する内・外因的要素をこやしとして狂い咲いた徒花(あだばな)の一つでなかったか、ということである。逆に言えば、国語の美しさとしたたかさを改めて再認識することになったこよは、まことに皮肉な結果というべきだろう。しかしこの時代に発揮された先人たちの営みのエネルギーの高揚を考えるとき、言語文化としてはもちろん、歴史事象としても評価さるべき一側面をもつことだけは確かなように思われる。 2ページ

なお例言にある通り、この外来語固有名の収録範囲、それに類する語彙の拡大に注目すべきものがあるので、まことに貴重な文献、労作である。




デジタル大辞泉

あ・てる 【当てる/充てる/宛てる】
[動タ下一][文]あ・つ[タ下二]

1 あるものを他のものに触れるようにする。直面させる。
ある物にぶつける。「ボールを頭に―・てる」「的に―・てる」
光・熱・風などに触れさせる。さらす。「日に―・てて布団を乾かす」「鉢植えを夜露に―・てないようにする」
密着させる。あてがう。「額に手を―・てる」「継ぎを―・てる」「座布団を―・ててください」
対抗させる。「練習試合で強豪に―・てて実力を試す」

2 期待やねらいどおりの状態にする。
くじなどで賞を得る。「一等賞を―・てる」
催しや企画などが成功する。「株で一山―・てる」「芝居で―・てる」
正しく推測する。「彼の年齢を―・てる」「小説の途中で犯人を―・てる」

3 他のものに合わせる。うまく振り分ける。
対応させてつける。「外来語に漢字を―・てる」
仮にあてはめる。「わが身に―・てて考える」
(充てる)全体の一部をそのために使う。「余暇を読書に―・てる」「ボーナスを旅費に―・てる」
指名してやらせる。「先生に―・てられる」
仕事や役などを割り振る。「重要なポストに新人を―・てる」
(宛てる)相手に向ける。「母に―・てて手紙を書く」→当てられる




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古代文字表現の宝庫と言われる万葉集の表記を解析し、人麻呂歌集が柿本人麻呂によって書きとめられたものであること、巻五に山上憶良・大伴旅人の文字遣いが残されていること等を綿密かつ多角的な視点から考証し、また、音訓交用表記の仮名の性格を論じて、万葉人の文字表現の論理に迫り、古代文学史・国語史に貴重な一石を投じた著者初の論文集。
【目次】
第1篇(上) 人麻呂歌集の論
  第1章 人麻呂歌集表記の「原始」的性格
  第2章 人麻呂の表記の展開
  第3章 表記史と文学史との交渉
第2篇(下) 人麻呂歌集の論・補遺
  第1章 歌集表記の研究の概観
  第2章 二類の表記
  第3章 略体・非略体表記の性格
  第4章 人麻呂歌集歌の筆録とその意義
第2篇 巻五の論
  第1章 序論
  第2章 各論
  第3章 補論・巻五の編纂について
第3篇 音訓交用表記の論
  第1章 音訓両用の仮名について
  第2章 万葉集の交用表記・準交用表記
  第3章 万葉集における単語の交用表記
  第4章 各論


http://www.izumipb.co.jp/izumi/modules/bmc/detail.php?book_id=11388
研究叢書406 国語表記史と解釈音韻論
定価(税込): \10,800
著者名 遠藤邦基 著
発売日 2010年07月25日

一章の「平安仮名文献の表記」では、元永本古今集・西本願寺本三十六人集・類聚古集などを対象に、ハ行転呼音・開合・四つ仮名の違例について報告すると共に、その突出した違例の生じた要因を考察した。

二章の「古典解釈と仮名遣」では、仮名に漢字を充てることにより、新たな解釈が生じる過程と、助詞の「お」「わ」表記は、当初は句読を無視した「ぎなた読み」によって生じた可能性のあることを、また、それが固定しなかった理由として、「いろは歌」の普及を想定した。
三章の「仮名遣と仮名文字遣」では、異体仮名の使い分けの原理を理解しない層によって生じた異様ともいえる表記の存在と、仮名ちがいの範囲について論じた。

四章の「異文と音韻史」では、音韻の変化が異文の成立にかかわっていく実態を、五章の「字体分析の言語遊戯」では、連歌・俳諧などで、漢字を「ことば遊び」の対象として受け入れていった実態を述べた。

目次
第一章 平安仮名文献の表記 
元永本古今集の書法―仮名文献の中の漢字― 
 重出歌の表記の差異/書式の多様性/句読と表記/和歌の漢字表記/漢字表記の目的/まとめ
西本願寺本三十六人集の非古典仮名遣 
 平仮名文献の転呼音表記/筆(書写者)別の非古典仮名遣/非古典仮名遣の広がり/語彙別に見る非古典仮名遣/非古典仮名遣をとる語彙の特徴/まとめ
平安仮名資料の「四つ仮名」「開合」の違例表記
 古典仮名遣に反する表記/違例表記の解釈/再び―西本願寺本の違例表記の解釈―/まとめ
類聚古集の表記―ミセケチで訂正したもの―
 ミセケチ訂正の意味すること/転呼音表記の実態/校訂者の規範に基づく訂正―転呼音現象の場合―/校訂の目を逃れた語群/誤った回帰のミセケチ訂正/転呼音形への校訂/「オ」と「ヲ」の混同/まとめ

第二章 古典解釈と仮名遣 
解釈に影響した転呼音表記―「なほ(猶)」の場合―
 古今集古写本の「なほ」と「なを」/平安仮名文献の「なほ」と「なを」/定家筆本の「なを」/定家が漢字表記を選択した理由/まとめ
助詞の「お」表記と「ぎなた読み」
 助詞の「お」表記/ミセケチの意味すること/助詞「を・へ・は」の「お・え(ゑ)・わ」表記の実態/平安時代末期の「オ」「ヲ」の音価/句読の箇所と助詞「お」表記/まとめ
助詞の「わ」表記と「いろは歌」
 近代における助詞「わ」表記/平安仮名文献の助詞の「わ」表記/助詞「は」の発音/助詞の「わ」表記回避の痕跡/中近世における助詞の「わ」表記/いろは歌の普及/いろは歌の表記法/助詞「わ」表記の特異性/まとめ

第三章 仮名遣と仮名文字遣 
誤った回帰―「はらは(私)」「はたる(渡)」―
 虎明狂言本の用例/中世・近世の用例/ハ行音の仮名遣/「誤った回帰」と尚古思想/まとめ
仮名の異名―ちぢみ〈え〉―
 ちぢみ〈え〉という呼称/仮名の見立て―「~の字(文字)」の場合―/異体字の選択と仮名文字つかい/平仮名書いろは歌の〈え〉の字体/まとめ
「仮名ちがい」の諸相
 「仮名ちがい」の範囲/「アハワ三行」の「仮名ちがい」/「む―ん」と「仮名ちがい」/「開合」と「仮名ちがい」/「四つ仮名」と「仮名ちがい」/まとめ

第四章 異文と音韻史 
異文の並立―「しぎのはねがき」と「しぢのはしがき」―
 異文成立を支える説話/異文の成立―意識的改訂―/異文の成立―無意識的改変―/異文成立に関する諸条件/まとめ
真名伊勢物語の独自異文
 古注に基づく表記―「衞府無」の場合―/転呼音の反映した表記―「名乎」「千色」の場合―/まとめ
ハ行頭子音の唇音退化による異文―青紙(平地)・飛鴈(帰鴈)―
 天正本に引用された和漢朗詠集/異文成立の条件―ハ行とカ行の問題―/異文成立の条件―ハ行音とカ行音の問題―/異文成立の条件―四つ仮名の問題―/まとめ

第五章 字体分析の言語遊戯 
牛の角文字―「ひ」から「い」へ―
 古写本の表記の確認/正徹の書写態度/「い」説成立の要因/「恋」の仮名遣―「こひ」と「こい」―/「い」説否定の根拠/仮名文字つかいの影響/まとめ
類形漢字の言語遊戯―「牛」と「午」―
 類形異字―牛と午―/字画の少異とその許容/類形漢字識別の実態/類形字の誤認により生じる問題/類形字の諸相/まとめ
字体分析の言語遊戯―合字・分字―
 合字・分字の文化/誤写・誤認による分字・合字/合字・分字による異文の成立/文献に登録された合字・分字/まとめ
字謎の言語遊戯―漢字の初等教育―
 知的言語遊戯としての漢字分析/言語遊戯と漢字分析/漢字分析の多様性/漢字分析と教育/まとめ
あとがき
事項・用語索引


朝鮮資料における表記の問題--資料論から表記論へ--:第108集
db3.ninjal.ac.jp/SJL/view.php?h_id=1080330460
タイトル, 朝鮮資料における表記の問題--資料論から表記論へ-- A Historical Study of the Japanese Language on the Basis of Korean Materials. 著者, 安田章; YASUDA Akira;. 巻号, 『国語学』第108集. 刊行日, 1977-03-30. 開始ページ, 33. 終了ページ ...


ことばの表記の教科書|書籍案内|ベレ出版
https://www.beret.co.jp/books/detail/199
専門は、現代語の表記論、文章論、言語行動論。国立国語研究所室長を経て、武庫川女子大学言語文化研究所長、兼、文学部教授。その他、日本広報協会広報アドバイザー、日本話しことば協会理事、日本語文章能力検定協会顧問、京都書房高校教科書 ...

朝倉書店| 文字・表記探究法
www.asakura.co.jp/books/isbn/978-4-254-51505-3/
文字・表記探究法. 文字・表記探究法. A5/164ページ/2002年08月28日 ... 文字の機能:文字の本質論II] 3.漢字の部首は形態素か? [文字における言語単位:字素論II] 4. ... 15.文字の研究にどのような術語が必要か? [文字言語研究の理論] 16.索 引 ...


http://e-satoken.blogspot.jp/2011/12/2-nhk2004.html
>『日本語の将来-ローマ字表記で国際化を-』(梅棹忠夫=編著、NHKブックス、2004)は、梅棹忠夫がふたたび日本語をローマ字で表記する主張を展開したものである。
本書で展開されるのは、「日本語の表記はローマ字化しないと、21世紀のなかばには日本文明は滅亡する?」という主張である。




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