ウクライナ東部のドネツク州のロシア国境近くで、マレーシア航空のボーイング777型旅客機が墜落したニュースは悲劇だ。
現場ではウクライナ政府軍と親ロシア派武装勢力による激しい戦闘が続いていて、マレーシア機撃墜の様子がわかってきた。
民間機にミサイルを発射したのは、ウクライナ軍か親ロシア派の自衛軍か、親ロシア派の傍受された無線により明らかになった。
さらに親ロシア派の自衛軍のツイッターに書きこみがあり、ウクライナ機を撃墜したことを宣言していたようだが、すぐにも削除されたという。
国連の安全保障理事会が緊急会合を開いた。
欧米各国やウクライナが撃墜は親ロシア派の武装集団によるものだと非難した。ロシアは領空の安全を確保する責任はウクライナ側にあるとしている。
>ウクライナのセルゲーエフ国連大使も、武装集団がロシア軍から提供された地対空ミサイル(SA11=ブク)を使って旅客機を撃墜した証拠があるとして、ロシアを強く非難した。毎日新聞などが報じた。
バカンスで子供の休暇を楽しむ旅行に出かける様子があったと言う。
乗員全員は高度の上空で撃墜されている、いたましいことだ。
マレーシア機撃墜:民間機撃墜に衝撃 バカンス暗転
毎日新聞 2014年07月18日 東京夕刊
> 【キエフ坂口裕彦、バンコク岩佐淳士】草原に散乱する機体の破片の近くには、「Bali」(インドネシア・バリ島)と書かれたガイドブックが転がっていた--。ウクライナ東部ドネツク州で17日夕方(日本時間深夜)に起きたマレーシア航空(アムステルダム発クアラルンプール行き)の撃墜事件では、アジアで休暇を楽しもうとしていた欧州の人々が多く搭乗していた。紛争地上空で起きた民間機の撃墜事件に世界は衝撃を受けた。
ウクライナ東部ドネツク州シャフチョルスク郊外の現場には、バラバラになった機体の破片が広がった。欧米メディアによると、数え切れないほどのスーツケースや旅券などが散らばっていたという。ウクライナの首都キエフのオランダ大使館前には花束やろうそくが置かれ、祈りをささげる市民が後を絶たなかった。「突然の不幸な出来事に言葉がありません」と話す女性もいた。
クアラルンプールの国際空港でも、墜落機に乗っていた客の家族らが駆け付け、情報を求めて空港職員に詰め寄る混乱が起きた。家族らは搭乗者リストの公開を求め、空港側と押し問答となった。出迎えに来ていたと思われる女性がハンカチで顔の半分を覆っていた。
マレーシア航空は3月にも、クアラルンプール発北京行きの便が上空で行方不明になり、真相が解明されていない。「マレーシアは悲劇的な年を過ごしているのに、(更に)悲劇的な日を迎えてしまった」。同国のナジブ首相は声明を出し、原因解明を急ぐ姿勢を強調している。
搭乗者にはバカンス客のほか、オーストラリア南東部メルボルンで20日から開催予定の国際エイズ会議へ出席する研究者らが多数いたという。
◇東南アジア経由ルート 格安、日本人も利用
マレーシア航空日本支店(東京都港区)の担当者は「クアラルンプール経由で日本と欧州を行き来するルート(乗り換え便)は直行便より時間がかかるものの格安で、日本人が搭乗しても不思議ではない」と話した。
今回のマレーシア機は通常の運航ルートを飛行していたとみられる。航空評論家の清水喜由(きよし)氏は「欧州と東南アジアを結ぶ航路は、ウクライナ上空を通るのが燃料代を考えても効率の良いルート。危険な航路なら警告が出ているはずで、まさか民間機が狙われるとは思っていなかっただろう」と指摘する。
周辺は高度による制限があったとされ、同機はその高度をやや上回る1万メートル付近を飛んでいたとされる。
同機を巡っては親ロシア派、ウクライナのいずれかが撃墜したとの観測が強まっている。軍事評論家の前田哲男氏は「ロシアもウクライナも上空1万メートルぐらいを狙える地対空ミサイルを持つ。従来は、より低い高度のヘリコプターが手撃ちや肩撃ちの目視ミサイルで撃墜されたケースがほとんどで、国際民間航空機関(ICAO)も飛行禁止勧告を出していなかったのだろう」と分析。その上で「内戦や国境紛争に過ぎないとみられていたウクライナ情勢が民間航空機を巻き込むまでにエスカレートした反響は大きい」と話した。【和田浩幸、町田徳丈、伊藤一郎】
現場ではウクライナ政府軍と親ロシア派武装勢力による激しい戦闘が続いていて、マレーシア機撃墜の様子がわかってきた。
民間機にミサイルを発射したのは、ウクライナ軍か親ロシア派の自衛軍か、親ロシア派の傍受された無線により明らかになった。
さらに親ロシア派の自衛軍のツイッターに書きこみがあり、ウクライナ機を撃墜したことを宣言していたようだが、すぐにも削除されたという。
国連の安全保障理事会が緊急会合を開いた。
欧米各国やウクライナが撃墜は親ロシア派の武装集団によるものだと非難した。ロシアは領空の安全を確保する責任はウクライナ側にあるとしている。
>ウクライナのセルゲーエフ国連大使も、武装集団がロシア軍から提供された地対空ミサイル(SA11=ブク)を使って旅客機を撃墜した証拠があるとして、ロシアを強く非難した。毎日新聞などが報じた。
バカンスで子供の休暇を楽しむ旅行に出かける様子があったと言う。
乗員全員は高度の上空で撃墜されている、いたましいことだ。
マレーシア機撃墜:民間機撃墜に衝撃 バカンス暗転
毎日新聞 2014年07月18日 東京夕刊
> 【キエフ坂口裕彦、バンコク岩佐淳士】草原に散乱する機体の破片の近くには、「Bali」(インドネシア・バリ島)と書かれたガイドブックが転がっていた--。ウクライナ東部ドネツク州で17日夕方(日本時間深夜)に起きたマレーシア航空(アムステルダム発クアラルンプール行き)の撃墜事件では、アジアで休暇を楽しもうとしていた欧州の人々が多く搭乗していた。紛争地上空で起きた民間機の撃墜事件に世界は衝撃を受けた。
ウクライナ東部ドネツク州シャフチョルスク郊外の現場には、バラバラになった機体の破片が広がった。欧米メディアによると、数え切れないほどのスーツケースや旅券などが散らばっていたという。ウクライナの首都キエフのオランダ大使館前には花束やろうそくが置かれ、祈りをささげる市民が後を絶たなかった。「突然の不幸な出来事に言葉がありません」と話す女性もいた。
クアラルンプールの国際空港でも、墜落機に乗っていた客の家族らが駆け付け、情報を求めて空港職員に詰め寄る混乱が起きた。家族らは搭乗者リストの公開を求め、空港側と押し問答となった。出迎えに来ていたと思われる女性がハンカチで顔の半分を覆っていた。
マレーシア航空は3月にも、クアラルンプール発北京行きの便が上空で行方不明になり、真相が解明されていない。「マレーシアは悲劇的な年を過ごしているのに、(更に)悲劇的な日を迎えてしまった」。同国のナジブ首相は声明を出し、原因解明を急ぐ姿勢を強調している。
搭乗者にはバカンス客のほか、オーストラリア南東部メルボルンで20日から開催予定の国際エイズ会議へ出席する研究者らが多数いたという。
◇東南アジア経由ルート 格安、日本人も利用
マレーシア航空日本支店(東京都港区)の担当者は「クアラルンプール経由で日本と欧州を行き来するルート(乗り換え便)は直行便より時間がかかるものの格安で、日本人が搭乗しても不思議ではない」と話した。
今回のマレーシア機は通常の運航ルートを飛行していたとみられる。航空評論家の清水喜由(きよし)氏は「欧州と東南アジアを結ぶ航路は、ウクライナ上空を通るのが燃料代を考えても効率の良いルート。危険な航路なら警告が出ているはずで、まさか民間機が狙われるとは思っていなかっただろう」と指摘する。
周辺は高度による制限があったとされ、同機はその高度をやや上回る1万メートル付近を飛んでいたとされる。
同機を巡っては親ロシア派、ウクライナのいずれかが撃墜したとの観測が強まっている。軍事評論家の前田哲男氏は「ロシアもウクライナも上空1万メートルぐらいを狙える地対空ミサイルを持つ。従来は、より低い高度のヘリコプターが手撃ちや肩撃ちの目視ミサイルで撃墜されたケースがほとんどで、国際民間航空機関(ICAO)も飛行禁止勧告を出していなかったのだろう」と分析。その上で「内戦や国境紛争に過ぎないとみられていたウクライナ情勢が民間航空機を巻き込むまでにエスカレートした反響は大きい」と話した。【和田浩幸、町田徳丈、伊藤一郎】