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文字論 14 

2015-11-29 | 日本語表記
日本語文字表記で漢字の言葉にはそのままに、音読みであるので用い、訓読みはひらがな表記だけで行うという考え方がある。それを示すと、音読みの語というのが微妙なことになる。その主張通りにすれば、書き分けは容易であると思われるが、それを実践した文章が梅棹忠雄の著作にあった。それは口述筆記の講演をもとにしたエッセイ集であった。知る人はローマ字論者としての意見があって、研究者として強くそれを著作で主張していた。その著作は、梅棹忠夫(著)「日本語の将来」 NHKブックス http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4140910011/250-8075316-0009066 である。そしてそれまで、梅棹氏の著述で平仮名が多いということが読者の印象であったようであるが、それにはそう見える書き方があったのである。漢字を書くときに字音語はそのままにして、訓読みで送り仮名をつけるような語はすべて平仮名にするというのはそれなりに、漢語と、日本語とを、書き分けることである。それを想像するなら、実は読み分けることで、また、聞き分けているのである、その意識をもって日本語を聞くと、わかりよいことがある。講演集からエッセイへと編集するにあたって、編集者にそのように書き表すことをしたのであろう。その梅棹氏にローマ字論があることはまた首肯できるところである。学問の効率、その能率をローマ字入力のスピードに求めてカードづくりをするなら、そのカードが文化人類学、文明論の研究で実践されていた。そうすると、日本語タイプライターは、今のような漢字かな変換の人工頭脳持つ、その複雑さはいらないのか、と、素人に考えてしまうのだが、ワードプロセサーを要しないということはそういうことでもないであろう。コンピュータ処理があれば、それが可能であるところまで技術は進んで来たので、インプットには日本語文法が働くのである。このように、日本語文字論を見ていくと古くて新しいローマ字化論が出てくるが、そこには日本語の視認性が論じられることが少ないようである。


http://www.ksc.kwansei.ac.jp/~jinnouch/nihongohyoukidaikaikaku.html
>日本語ローマ字化の普及活動している団体に「日本ローマ字会」がある。現会長の梅棹忠雄氏は、日本語ローマ字化することで以下のようなメリットがあるという。
① 同音異義語を減らすことができる
② 分かち書きにより、言語構造がわかりやすくなる
③ 習得が早い
④ 外国人学習者にもやさしく、結果として日本語が国際語になる
⑤ タイピングの簡素化


http://www.amazon.co.jp/日本語と事務革命‐くもん選書‐梅棹忠雄/dp/487576412X
日本語と事務革命
>内容紹介
梅棹忠夫は、1960年代初期から最晩年まで、半世紀ちかくにわたって「知的生産の技術と情報処理、そして日本語」について考えつづけていました。また、ローマ字論者、カナモジ論者としても知られました。彼は言います。
「問題は、日本語をどのようにして機械にのせるかであった。今日、OAすなわちオフィス・オートメーションがすすみ、各種の事務機械が大量に導入されている。日本語の機械化についても、ワープロの出現によって事態はおおきくかわった。しかし、じっさいは問題のかなりの部分は先おくりされているだけで、本質的にはなんにも解決されていないのだ。実務のながれと日本語の関係などについては、ほとんどかんがえてみたこともないというひともおおい。技術方面の人たちも、言語のことはあまり気にしていないように見うけられる。しかし、これは大問題なのである」
音読みと訓読みの混在、正書法の不在……。かつては「悪魔の言語」とまで呼ばれてきた日本語のこうした諸問題もいまや変換キーさえ押せばすべては解決するように思えます。また、漢字仮名交じり文という世界にも類を見ない表記法の効用を説く人も多い。
しかし、梅棹の説くとおり、すべては先送りにされただけです。ひょっとしたら20世紀末の技術の発展は、21世紀において日本語をよりローカルな言語へと押しこめてしまったかもしれないのです。日本の人口がますます減り、経済力も萎んでいったならば、そして日本語を学ぼうとする人びとの数が増えなかったらどうなってしまうのでしょうか。いまなお梅棹の警告が生きているゆえんです。



ウイキペディアの井戸端に議論がある。
https://ja.wikipedia.org/wiki/Wikipedia:%E4%BA%95%E6%88%B8%E7%AB%AF/subj/%E8%A8%93%E8%AA%AD%E3%81%BF%E3%82%92%E3%81%A4%E3%81%8B%E3%82%8F%E3%81%AA%E3%81%84%E8%A1%A8%E8%A8%98%E6%B3%95%E3%81%AE%E6%98%AF%E9%9D%9E
あとの長い文字列は、訓読みをつかわない表記法の是非、というのである。

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