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形音義

2017-12-10 | まさごと
漢字の要素に形音義がある。音義書、訓詁学としての展開に、漢字を言葉とする中国での古典学である。日本語は漢字を学んで、文字として、文字はすなわち言葉であるとしてきた。文字がことばになるのは、それを日本語読みして、日本語発音として用いたからである。音で読むことはそのままに、音をまねていたから、日本語発音になっていても、音読みとして、呉音、漢音、唐宋音としての音を区別した。日本語の発音はことばをうつしたものであるが、それを音として、音形として意識することは仮名文字に現れたが、それは漢字についての仮名文字として言葉を表す字形であったから、音読み、訓読みのそれぞれは意義をともなうものとなった。言葉を聞いて漢字で表記するのは何かと言葉を文字に求めている。漢字の形音義に、音義をそのままに前提とする考え方である。日本語には言葉が漢字にあって、それが文字であるので、その意義をとらえることは漢字を学ぶこととしてことばが伝えられてきたのである。漢字の意義にある中国文明は日本語の背景でもある。


おん ぎ 【音義】
①漢字の音と意味。
②言語の各音が本来もっている意味。 「 -説」
③漢籍や経典に用いられている漢字の音と意味とを記した一種の注解書。 「勝鬘経-」
>>『三省堂 大辞林』


音義書
漢字・漢語の発音と意義を解釈した書
史書・経書の音義
仏典に関するもの 唐代の玄応著『一切経音義』 慧琳著『一切経音義』
日本に、平安期の仲算著『法華経釈文』 鎌倉期の信瑞著『浄土三部経音義集』、その他

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/06/15 20:50 UTC 版)

日本では奈良時代から平安時代初期にかけて万葉仮名で注記された『新訳華厳経音義私記』(編者不明)や『金剛頂経一字頂輪王瑜伽一切時処念誦成仏儀』(空海)などが著された。平安時代中期に入ると、法相宗や天台宗系の法華経や大般若経の音義書が多数編纂され、注釈には片仮名なども用いられるようになった。また、日本紀講筵の際に編纂された日本書紀私記も音義書の一種である。仏教系の音義書は江戸時代まで、たびたび編纂・書写・刊行の対象とされ、古辞書にも影響を与えた。


ウイキペディアより
音義説
音義説は、日本語の1つの仮名によって表される音には固有の意義があるとする説。主に江戸時代の中期以降に行われた。
歴史
江戸時代の日本語の語源研究の一定の成果である賀茂真淵の『語意考』が、のちに音義説と称されるものの成立に大きな影響を及ぼした。


 
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説
音義説
おんぎせつ
五十音図の各音,もしくは各行の音にはそれぞれ固有の意義があるとみて,その観点から単語の意味や語源の説明をしようとする考え。各行に意義ありとする一行一義説は平田篤胤,鈴木重胤など,各音に意義ありとする一音一義説は橘守部,堀秀成などと,おおまかに分類することができる。これらの考えは言霊 (ことだま) 思想に通じるものである。


世界大百科事典 第2版の解説
おんぎせつ【音義説】
一音一音に固有の意義ありとして語源を説こうとする説。仏典の五十字門や四十二字門の字義説では,たとえば,アは無常の義であるという。これはa‐nityaに結びつけた一種の語源俗解であるが,インド古来の伝統的手法として精緻な語源学,文法学成立の基礎となった。日本の音義説は悉曇(しつたん)学の影響によるとされるが,中国ではすでに先秦時代から独自に〈声訓〉が散見される。これは同音ないしは近似音等を借りて語義を説くものである。


http://koto8.net/ongisetu/ongisetu01.shtml
音義説と江戸の国語学
江戸の音義説




国立国会図書館デジタルコレクション - 漢字の形音義
dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/953975
書誌情報. 詳細レコード表示にする. 永続的識別子: info:ndljp/pid/953975; タイトル: 漢字の形音義; 著者: 岡井慎吾 著; 出版者: 六合館; 出版年月日: 大正5; 請求記号: 356-200; 書誌ID(NDL-OPACへのリンク): 000000569640; 公開範囲: インターネット公開(保護期間満了). 資料種別 (materialType): Book; タイトル (title): 漢字の形音義; タイトルよみ (titleTranscription): カンジ ノ ケイ オン ギ; 著者 (creator): 岡井慎吾 著; 著者標目 (creator:NDLNA): 岡井, 慎吾, -1945; 著者標目よみ (creatorTranscription:NDLNA) ...

意味、意義
意味、意義、この語の意味の違いは、意についての味と義との違いである、というふうに説明を始めることは、それぞれの単語の成り立ちを熟語として見ている限り、単語を語に分解することになる......




意味、意義、この語の意味の違いは、意についての味と義との違いである、というふうに説明を始めることは、それぞれの単語の成り立ちを熟語として見ている限り、単語を語に分解することになるから、単語は単語であって分解できないから、語に分けるとはどういうことか、という突っ込みもありそうであるが、文字を言葉として、漢字を語として、そのそれぞれに使い方があって、それによって違い
を知ることができれば、まずそうすることから、始めてみれば、どうであろう。日本語に直せば、この漢字は、字義として、

>こころ。思い。気持ち。
わけ。意味。意図するところ。
おもう。思いめぐらす。考える。  

>人として行うべき正しい道。道理。
意味。わけ。
正しい。道理にかなった。正しい。よい。よろしい。
仮の。実物の代わり。血のつながりのないものを血族として扱う。例:義母 義父   


あじ。あじわい。食べたり飲んだりしたときの舌の感覚。
あじ。あじわい。おもむき。おもしろさ。
あじわう。食べ物や飲み物の味をみる。転じて、物事の深みや意味を感じとる。
[日本] あじ。気のきいているさま。

以上は、漢字辞典オンラインより。

ということであるから、意と義は、意味に共通し、その違いに、意とする思い、あるいは、考えと、道理とする、その正しさにあることになる。
日本語で言葉の意味として使うようになったのは、漢字を熟語としたことから、言葉で表すことがらの内容を、そのあらわされた場面文脈でとらえようとして、言葉の意味としたものである。




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