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日本語は1000年かそれ以上に、正史の記録で言えばおよそ1700年に及ぶ歴史がある。その経緯でひらがなによる日本語発音を工夫定着させた。カタカナは同時期に外国語音を写し取った。ひらがなという呼び方は室町期以降のことであるが。
外国語は大陸の言語を主に文字としてとり入れた。漢字と仮名の呼称として、真名仮名はまなかな、名は字として真字仮字という理解である。そして仮名による表記と漢字による文字を学習して日本語を形成する。
漢字語による、それは漢語であった、文章を文法の範としたのである。7世紀から9世紀までにその文字は語彙となって、その表現に対応する仮名文字の文章を10世紀から13世紀に、作り出している。
漢字表記の文章、仮名文字の物語、それは混淆して新たな日本語となる。
そのころに日本はニッポンであったか、ヤマトであったか、その読みを知るのは万葉集の表記に見える訓詁である。
歴史家は日本の国号を記録に見出してそれをどう発音したかを推定することはない。古代音の再考はかな書きによるところ、日本という国号にニホンまたニッポンと記録する発音表記がみつからないから、17世紀初頭のポルトガル語に移した読み方を見る。
が、多くは中国漢字音を類推するしかない。唐の長安で漢字音の変遷が見えてnという発音がrになり、その発音はジのように聞こえたであろうから、日本と漢字で書けば中国の地域に国名として違った発音になってしまったのである。
日本語という、にっぽん にほん このいずれであるか。また、なぜこの読みがあるのか。日本語研究者に共有する解はない。日本を漢字の音訓表で整理してみても、にほん というのは、2本でしかない。
日字の読みは、つまり、にち じつ にっ であるから、にち本 じつ本 にっ本 と読もうとして、にほん とはならない。にっぽん にっほん この読みにも、じっぽん というのが記録されている。記録とはポルトガル語向けの辞書に収録されている読み方である。
にっぽん にほん この読みを一つに統一することなく、いまもそれぞれに用いるのである。これはおかしいのか、おかしくないのか、固有名に二通りがあるとは、しかも国号であるから、内なる日本にはヤマト、外なる日本にはジーベン、しかし実は日本語発音になったニチポン、にーふぉん というように、それぞれを読み分け、呼び分けるなどというのは、奇妙をそのままに過ごしてきている。
江戸期に通商条約を結ぶころにはニッポンという書き方を残している。
日本語という、この語と書く文字は何を表しているのか。日本語と表記する、これを、やまとことば と読むことができるから、そうするかどうかをいまにして考えると、日本 やまと 語 ことば となるように見える。
日本 という発音に、また読みが加わって、やまと となる、そういうふうに言えるのは、これまたなぜか。
しかし 大和言葉 と文字変換して表記が違っている。日本語 大和言葉 これは同一の対象につけられたものとすると、この現象はどう説明できるだろうか。
奇妙とまたまた思い過ごしてこれは解決できるかどうか難問である。
https://www.youtube.com/watch?v=zQAP5L8c_Ak
964回 私が、財務省に嫌われる理由
髙橋洋一チャンネル
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