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日本語の通用

2023-03-21 | 国語と日本語

1980年代になって日本語学という呼称が始まる。もちろんそれまでにも、Japanology という包括的な日本学に日本語、日本文化などがあった。日本語学はしかし日本語科学という名称を言語学のうちに使うこともあった。1945年を画期に日本社会は話し言葉で書かれたひらがなの憲法が制定され、それは翻訳憲法とも言われて、日本語は大きくその背景となる文化を変える。それでも国語による文化としての言語には日本語の名称は定着しない。
実は先の日本語学をタイトルとする国語教育日本語教育の月刊雑誌が1982年に発刊となり、それはここから日本語学を日本語教育と国語教育を包括して目指す編集方針で発行されたものとして編集者の日本語学の名称選択が重要な契機となる。日本語の名称にも国語に対するものという受け止めから徐々に変わりつつあった。帝国日本が民主国家の日本国になったという国名の受け止めが国民にいきわたるということもあろう。
何しろ文化庁国語課に日本語教育があり国語研究所に日本語教育センターが付置されていた。大学で日本語を学ぶのは外国語学部になるという、国語学国文学の講座に日本語はなかったのであるから、留学生の日本語教育は別科組織だったのである。ちょうど1970年代、80年代に国語国文と日本語教育を兼任した経験がその時期の動きを思い起こすことになる。いまでも日本語学専攻は大学の組織になじまないものがある。
それはまだ始まったばかりである、4半世紀に国語という呼び方は科目名称のままに形をはっきりとさせつつある。日本語の通用は国語のどんなかたちをあらわにするか。



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