霊とだけ書けば、日本語の漢字には、たま の読みがある。たましい の、たま である。魂となると霊魂としての語があり、たま そのものである。たましい そのものは、人間の肉体とは別に存すると考えられるが、これは肉体が宿すところの論議であるから、身体に宿って心の働きをつかさどる、古来、肉体から独立したものと考えられたとする辞書義のままである。それをふつうに、精神、としているのも同様である。人間が生きているというのは、この精神の働きがあるからである。そのものを、人間の肉体を離れて、実在するかどうかが、捉えかたによって哲学の話題であるし、宗教の根本にあるものであるから、精神世界としてさまざまに見い出そうとする。造語に、霊妙、霊験、霊感、霊気、霊夢、霊鳥、霊泉、霊薬、霊木、霊地、霊峰、霊場、霊域など、また、霊と魂魄になると、漢字の義による世界がある。さてその実在であるが、日本人にその霊の存在をそのままに認める、議論となると、それは神霊とでも呼ぶべき、民族の心のよりどころ、あるいは、よりましであったものである。拠りましは、憑依となるものであるが、これはまた悪霊による憑依を指すことが多く、死後霊にはじまる、動物霊が盛んにとらえられた。いわく、憑き物の、きつね、いぬなどの、狐憑き、狗神にみる。霊に対する現象は人間の精神作用であるから肉体から離せば、憑き物となって逆作用を起こすことになる。
悪霊 ・威霊 ・遺霊 ・英霊 ・怨霊 ・岳霊 ・感霊 ・乾霊 ・群霊 ・交霊 ・光霊 ・皇霊 ・降霊 ・坤霊 ・山霊 ・死霊 ・至霊 ・受霊 ・秀霊 ・衆霊 ・昭霊 ・湘霊 ・照霊 ・心霊 ・神霊 ・芻霊 ・生霊 ・性霊 ・聖霊 ・精霊 ・仙霊 ・祖霊 ・尊霊 ・地霊 ・帝霊 ・洞霊 ・万霊 ・百霊 ・亡霊 ・明霊 ・冥霊 ・幽霊 ・揚霊 ・陽霊 ・曜霊
ウイキペディアによると、一般的な霊は霊魂とする。
霊 (曖昧さ回避)
ウィクショナリー
霊(れい)
一般的な霊は霊魂を参照。
精霊は精霊を参照。
死者の霊魂は死霊、亡霊、幽霊、地縛霊、浮遊霊を参照。
生者の霊魂は生霊を参照。
キリスト教における霊は 聖霊、霊性、魂 (キリスト教)を参照。
ギリシア神話の霊はプシュケーを参照。
古代エジプトの霊は古代エジプト人の魂を参照。
日本の神道における霊は御霊、荒魂・和魂を参照。
祟る怨霊は御霊信仰を参照。
戦死者の霊は英霊を参照。
死霊との交信、心霊術は心霊主義を参照。
心霊現象は心霊現象を参照。
動物の霊は動物霊を参照。
スピリチュアリティはスピリチュアリティを参照。
日本人の霊性霊性とは何か。解説に、>霊性(れいせい、れいしょう)は、非常にすぐれた性質や超人的な力能をもつ不思議な性質、天賦の聡明さといった意味の漢語であり、肉体に対する霊の意味でも用いられる......
霊性とは何か。解説に、
>霊性(れいせい、れいしょう)は、非常にすぐれた性質や超人的な力能をもつ不思議な性質、天賦の聡明さといった意味の漢語であり、肉体に対する霊の意味でも用いられる。
と、まずは漢語によるところ、超人的な能力になるが、霊の世界などというふうに、人間と魂のような意味内容を持つ。
これに対して、スピリチュアリティ 、spirituality の訳語として用いることがあり、カタカナ表記の語との違いを示す。それには、
>ニューエイジ霊術系の新宗教、癒やしやセラピー、コンサートやワールドカップ応援など強い神秘性や超越的な権威が認められる現象、アニメ、映画、ゲーム、教育などでもスピリチュアリティという言葉が用いられる。
という説明がある。
また、日本的霊性に、鈴木大拙による著作があり、宗教を論じている。