日本語文章の解析である。201404013 コラム天声人語からである。
話題はタクシードライバーから聞いた話になる。
それを偶然に重ね合わせて、ノンフィクションライターがインタビューした、世間師と同定する。
主題主語で導かれるのは、その話に雑談としての妙味が語られる。
文段構成
第1文段
竹内平吉さんは
雑談は
第2文段
同じ乗り場だったとは
第3文段
実は
第4文段
なまやさしい仕事では
稼ぎは
第5文段
山田さんは
普通は
宮本のは
第6文段
竹内さんらは
山田さんは
電話番号は
主語がない文
ナビなど無用の大ベテランである
また五輪がきますね、と
1カ月もしないうちにまたお目にかかった
びっくりした
かつて石原裕次郎を乗せたときの挿話をはじめ、小さな車内で見聞きした数々のドラマを楽しそうに語った
ノンフィクションライター山田清機(せいき)さんの『東京タクシードライバー』である
13人の運転手のそれぞれの物語
帯に〈夢破れても人生だ。夢破れてから、人生だ〉とある
同業との競争も激しい
駅での「着け待ち」か「流し」か、策もいろいろだ
頭をフル回転させながらの日々である
共同体の外に出て長い旅をし、得られた経験や知識を持ち帰って自分の村を新しくする役割を担った人を指す
滋味掬(きく)すべき人生の語りを客に聞かせてくれるからだ。
もう一度乗せてもらおう
主格主語
工事が多い
五輪がきます
話が好き
それが本になった
天声人語
2014年4月13日(日)付
竹内平吉(へいきち)さん(77)は東京五輪の1964年からタクシーを運転している。ナビなど無用の大ベテランである。たまたま乗せてもらい、最近工事が多いという話になって、雑談は半世紀前の首都の大変貌(へんぼう)に及んだ。また五輪がきますね、と
1カ月もしないうちにまたお目にかかった。同じ乗り場だったとはいえ、全くの偶然だ。びっくりした。話が好きなのだろう。かつて石原裕次郎を乗せたときの挿話をはじめ、小さな車内で見聞きした数々のドラマを楽しそうに語った
実はインタビューを受けて、それが本になったところだという。ノンフィクションライター山田清機(せいき)さんの『東京タクシードライバー』である。13人の運転手のそれぞれの物語。帯に〈夢破れても人生だ。夢破れてから、人生だ〉とある
なまやさしい仕事ではない。威張る客がいれば酔漢もいる。同業との競争も激しい。漫然と走っても稼ぎは伸びない。駅での「着け待ち」か「流し」か、策もいろいろだ。頭をフル回転させながらの日々である
山田さんは、民俗学者宮本常一(つねいち)の『忘れられた日本人』から世間師(せけんし)という言葉を引く。普通はずるい人といった意味だが、宮本のは違う。共同体の外に出て長い旅をし、得られた経験や知識を持ち帰って自分の村を新しくする役割を担った人を指す
この世間師に竹内さんらは似ている。山田さんはそう書く。滋味掬(きく)すべき人生の語りを客に聞かせてくれるからだ。もう一度乗せてもらおう。電話番号は聞いてある。
話題はタクシードライバーから聞いた話になる。
それを偶然に重ね合わせて、ノンフィクションライターがインタビューした、世間師と同定する。
主題主語で導かれるのは、その話に雑談としての妙味が語られる。
文段構成
第1文段
竹内平吉さんは
雑談は
第2文段
同じ乗り場だったとは
第3文段
実は
第4文段
なまやさしい仕事では
稼ぎは
第5文段
山田さんは
普通は
宮本のは
第6文段
竹内さんらは
山田さんは
電話番号は
主語がない文
ナビなど無用の大ベテランである
また五輪がきますね、と
1カ月もしないうちにまたお目にかかった
びっくりした
かつて石原裕次郎を乗せたときの挿話をはじめ、小さな車内で見聞きした数々のドラマを楽しそうに語った
ノンフィクションライター山田清機(せいき)さんの『東京タクシードライバー』である
13人の運転手のそれぞれの物語
帯に〈夢破れても人生だ。夢破れてから、人生だ〉とある
同業との競争も激しい
駅での「着け待ち」か「流し」か、策もいろいろだ
頭をフル回転させながらの日々である
共同体の外に出て長い旅をし、得られた経験や知識を持ち帰って自分の村を新しくする役割を担った人を指す
滋味掬(きく)すべき人生の語りを客に聞かせてくれるからだ。
もう一度乗せてもらおう
主格主語
工事が多い
五輪がきます
話が好き
それが本になった
天声人語
2014年4月13日(日)付
竹内平吉(へいきち)さん(77)は東京五輪の1964年からタクシーを運転している。ナビなど無用の大ベテランである。たまたま乗せてもらい、最近工事が多いという話になって、雑談は半世紀前の首都の大変貌(へんぼう)に及んだ。また五輪がきますね、と
1カ月もしないうちにまたお目にかかった。同じ乗り場だったとはいえ、全くの偶然だ。びっくりした。話が好きなのだろう。かつて石原裕次郎を乗せたときの挿話をはじめ、小さな車内で見聞きした数々のドラマを楽しそうに語った
実はインタビューを受けて、それが本になったところだという。ノンフィクションライター山田清機(せいき)さんの『東京タクシードライバー』である。13人の運転手のそれぞれの物語。帯に〈夢破れても人生だ。夢破れてから、人生だ〉とある
なまやさしい仕事ではない。威張る客がいれば酔漢もいる。同業との競争も激しい。漫然と走っても稼ぎは伸びない。駅での「着け待ち」か「流し」か、策もいろいろだ。頭をフル回転させながらの日々である
山田さんは、民俗学者宮本常一(つねいち)の『忘れられた日本人』から世間師(せけんし)という言葉を引く。普通はずるい人といった意味だが、宮本のは違う。共同体の外に出て長い旅をし、得られた経験や知識を持ち帰って自分の村を新しくする役割を担った人を指す
この世間師に竹内さんらは似ている。山田さんはそう書く。滋味掬(きく)すべき人生の語りを客に聞かせてくれるからだ。もう一度乗せてもらおう。電話番号は聞いてある。