0416 ウクライナ情勢

0416 ウクライナ情勢

ウクライナ　強制排除開始　　銃撃戦　親ロ派４人死亡　20140416中日新聞トップ記事、見出しである。
リードには、トゥルチノフ大統領代行は十五日、親ロシア派武装勢力などが行政・治安機関庁舎などを占拠した東部ドネツク州で、強制排除に向けた作戦を開始したとあきらかにした、とある。次は刻々と伝える。

＞ウクライナ新政権は１５日、親ロシア派住民らが行政庁舎などを占拠していた東部ドネツク州などで、親ロ派の強制排除に踏み切った。
＞ウクライナの複数のメディアは同国東部で親ロシア派武装勢力の強制排除に着手したウクライナ新政権が１５日、ドネツク州スラビャンスク方面に部隊を派遣したと伝えた。
＞ウクライナ新政権は１５日、親ロシア派住民らが行政庁舎や警察署を占拠する東部ドネツク州などに軍部隊などを投入し、親ロ派の強制排除に踏み切った。インタファクス通信によると、トゥルチノフ大統領代行は、同州北部クラマトルスクの軍用飛行場を特殊部隊が奪回したと表明。ロシア通信は飛行場での銃撃戦で親ロ派の４人が死亡、２人が負傷したと伝えた。死者数は１１人との情報もある。


中日春秋
2014年4月16日

　「決」の字には「きる」という意味がある。何を切るか。堤防である。川の氾濫を最小限に抑えるため、あえて堤の一部を切る。場合によっては、それで苦しむ人も出ようが、非情の断を下さねばならぬ時もある。「決断」という言葉には、水害に苦しめられてきた歴史が潜む

温暖化がこのまま進めば、今世紀末に日本はどうなるか。国立環境研究所などによる予測は驚くべきものだ。東海地方で温州ミカンの栽培に適した地は半減し、山岳地帯ではブナ林が消えゆくという

海面が六十センチ上昇し、砂浜の８５％が失われる。当然、洪水や高潮の被害を受けやすくなる。洪水の被害額は今より年平均四千八百億円も増して、高潮被害も二千六百億円ほど増える

日本でも世界でも大都市は、ほとんど海沿いにある。物理学者のミチオ・カク氏は『２１００年の科学ライフ』で「各国政府は、大都市や首都のうちどこが救うに値し、どこが救いようがないかの判断を迫られるだろう」と予測する

そうした悲劇を避けるためには、今世紀末までに温室効果ガスの排出をほぼゼロにしなくてはならないと、国連の「気候変動に関する政府間パネル」は最新の報告書で警告した

そんなことは可能なのか。ケリー米国務長官は報告を受け「いま問われているのは能力ではなく、意志力だ」と言った。世紀末に向け、今が決断の時なのだろう。