語の体系 日本語語彙論7
2013-08-01 20:19:42 | 現代日本語百科
再説
温度形容詞という語の意味領域をとらえて分析をする。
はじめは日英語対照の意味論における言及であった。
その後の分析に対象が見やすい、わかりやすいこともあって、この領域の表現の言語相違が議論されるようになった。
日本語教育での冷めたラーメンと冷たいラーメンの違いを議論するようなことだ。
日英温度形容詞の意義素の構造 国広 哲弥氏の報告は第51回大会、昭和39年11月14日公開講演・11月15日研究発表、広島大学として、第51回大会研究発表報告要旨 - J-Stage https://www.jstage.jst.go.jp/article/gengo1939/1965/47/1965_47.../_pdf を検索することができる。
もちろんその後の論を著作によって明らかにする。
フリー百科事典ウイキペディアに、寒暑の項目があって、説明があるのには注意するところ、日本の気候に及べば現象として当然のことでもある。
蒸し暑い、暑いと熱い、寒いと冷たい、ぬるいとあたたかい、涼しいと冷える、凍えると凍る、溶けると固まるなど、その意味領域を表現に当てはめていけば、寒暑のことだけではない、感覚だけで終わらない、気体、液体、固体になる。
中国語についての研究テーマの紹介である。
profile_ohtaki - 金沢大学人文学類
jinbun.w3.kanazawa-u.ac.jp › ホーム › 言語文化学
>意味の区別を記述すること」が意味研究のテーマだといえます。例えば、中国語の基礎的な温度形容詞には「○(熱の簡体字),暖和,暖,温和,凉,凉快,冷」という単語があります。日本語の温度形容詞は「暑い、熱い、暖かい、(ぬるい)、冷たい、涼しい、寒い」が基礎的なものといえます。そこで、組み合わさる名詞としてもっともよく使われる単語を選び、その組み合わさり方を調べてみると、単語の意味を区別する特徴(語義特徴と呼びます)が<全身の感覚>と<身体部位の感覚>の区別であることがわかります。例えば「今日は」「部屋は」と組み合わさる場合、「(~の)温度が」「背中が」「水が」と組み合わさる場合、中国語では両方の場合とも「○(熱の簡体字)」でいいのですが、日本語では「暑い」と「熱い」を書き分けて別の単語に扱います。中国語では「凉」が一つの単語としてとらえられるのに対して、日本語では「(ちょっと)寒い」「冷たい」に分かれます。このように、ほかの単語と組み合わさるときの条件(共起制限または呼応関係)を丁寧に調べることを通して、私はこれまで日中両国語の温度形容詞、知覚思考動詞(わかる、知る、考える)などの意味の対照研究をしてきました。
2013-08-01 20:19:42 | 現代日本語百科
再説
温度形容詞という語の意味領域をとらえて分析をする。
はじめは日英語対照の意味論における言及であった。
その後の分析に対象が見やすい、わかりやすいこともあって、この領域の表現の言語相違が議論されるようになった。
日本語教育での冷めたラーメンと冷たいラーメンの違いを議論するようなことだ。
日英温度形容詞の意義素の構造 国広 哲弥氏の報告は第51回大会、昭和39年11月14日公開講演・11月15日研究発表、広島大学として、第51回大会研究発表報告要旨 - J-Stage https://www.jstage.jst.go.jp/article/gengo1939/1965/47/1965_47.../_pdf を検索することができる。
もちろんその後の論を著作によって明らかにする。
フリー百科事典ウイキペディアに、寒暑の項目があって、説明があるのには注意するところ、日本の気候に及べば現象として当然のことでもある。
蒸し暑い、暑いと熱い、寒いと冷たい、ぬるいとあたたかい、涼しいと冷える、凍えると凍る、溶けると固まるなど、その意味領域を表現に当てはめていけば、寒暑のことだけではない、感覚だけで終わらない、気体、液体、固体になる。
中国語についての研究テーマの紹介である。
profile_ohtaki - 金沢大学人文学類
jinbun.w3.kanazawa-u.ac.jp › ホーム › 言語文化学
>意味の区別を記述すること」が意味研究のテーマだといえます。例えば、中国語の基礎的な温度形容詞には「○(熱の簡体字),暖和,暖,温和,凉,凉快,冷」という単語があります。日本語の温度形容詞は「暑い、熱い、暖かい、(ぬるい)、冷たい、涼しい、寒い」が基礎的なものといえます。そこで、組み合わさる名詞としてもっともよく使われる単語を選び、その組み合わさり方を調べてみると、単語の意味を区別する特徴(語義特徴と呼びます)が<全身の感覚>と<身体部位の感覚>の区別であることがわかります。例えば「今日は」「部屋は」と組み合わさる場合、「(~の)温度が」「背中が」「水が」と組み合わさる場合、中国語では両方の場合とも「○(熱の簡体字)」でいいのですが、日本語では「暑い」と「熱い」を書き分けて別の単語に扱います。中国語では「凉」が一つの単語としてとらえられるのに対して、日本語では「(ちょっと)寒い」「冷たい」に分かれます。このように、ほかの単語と組み合わさるときの条件(共起制限または呼応関係)を丁寧に調べることを通して、私はこれまで日中両国語の温度形容詞、知覚思考動詞(わかる、知る、考える)などの意味の対照研究をしてきました。