系図 私説 源氏語り23
源氏物語には系図が添えられる。
物語を読むに、わかりよいからである。
源氏物語系図として、物語だけの系図研究が行われた。
そこには、ふつうには作中人物の関係がみてとれる。
系図は各家系を皇族、大臣、殿上人、受領と並べ、略歴を簡単につける。
ふるいもので、十一世紀以来、まとめられてきたようで、十三世紀には整った。
登場人物がそれぞれの巻によっては呼称が違うこともあるように、物語の展開によって人物を追う時に、至極、便利である。
近代の長編小説によくつけられている登場人物解説のようなものだ。
源氏物語は叙述の時間と空間の展開に加えて人間心理の描写にすぐれている。
語りの文体にはそれなりに分析が加えられるところだが、歌語りの文章に、会話のうち心話の文が息づく。
そこにところどころに、顔を出すかのような草紙地と言われる文がある。
この巧みな語り口は人物関係を際立たせる。
源氏物語には系図が添えられる。
物語を読むに、わかりよいからである。
源氏物語系図として、物語だけの系図研究が行われた。
そこには、ふつうには作中人物の関係がみてとれる。
系図は各家系を皇族、大臣、殿上人、受領と並べ、略歴を簡単につける。
ふるいもので、十一世紀以来、まとめられてきたようで、十三世紀には整った。
登場人物がそれぞれの巻によっては呼称が違うこともあるように、物語の展開によって人物を追う時に、至極、便利である。
近代の長編小説によくつけられている登場人物解説のようなものだ。
源氏物語は叙述の時間と空間の展開に加えて人間心理の描写にすぐれている。
語りの文体にはそれなりに分析が加えられるところだが、歌語りの文章に、会話のうち心話の文が息づく。
そこにところどころに、顔を出すかのような草紙地と言われる文がある。
この巧みな語り口は人物関係を際立たせる。