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日本語の値段

2018-10-12 | 本を読みます

かつて言語のおおきさと称して、使用者、人口比、地域国民の生産力、GDPなどを背景にした基準を唱えることがあった。単一言語単一民族を唱えた言語学者によるものであった。いまここに、おかしなタイトルと思いつ、井上史雄氏の著書があるので、その発想が言葉の格差だということを知る。形のないものに値段がついているとなれば、それはまた、いくらでもありそうな気もするが、日本語の格付けを世の流行りにしたがってするというようなことである。社会言語学の立場をお持ちである。日本語の言語市場、知的価値、情的価値、次いで、格付けに及び、市場価値とその変動、日本語試験、ついてはそこで、ことばに値段がつく時代となる。あとには、新方言の話などが続く。さて、値段という語である。値打、価値、価格という。正価、売価、売値、安値と、これまた、経済用語になるか、ならないか、販売価格に相当するネーミングである。ネダンといって、命の値段などいえば、それでまた、値千金の意味を持つから、日本語の値段は比較対照して、ほかの言語の値段と大いに異なりそうである。そこで、知的価値、情的価値における日本語を格付けするとどうなるか。


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