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日本語文法文章論 インド刺繍

2014-09-19 | 日本語文法文章論
現代日本語文法文章論 題材は、タイトルが、心紡ぐインド刺しゅう とあり、副題に、女性の思いつまった美しさに魅了、80回現地に通い収集 とある。日本経済新聞の文化面、20140919付けである。執筆者は岩立広子氏である。なお、有料会員サイトであり、著作の全文をこのように言語分析に資料としているので、そのことをお断りするとともに、ここにお礼を申したい。

冒頭の文は、次である。

> 白地に刺しゅうされたさまざまな植物や動物たち。

末尾の文は、つぎである。

>世界の手仕事がますます失われつつある時、次の世代に手から生まれた品々の温かさを知ってもらいたい。

書き出しの文段は、次のようである。

> 白地に刺しゅうされたさまざまな植物や動物たち。色とりどりの文様もすばらしいが、よく見ると余白の部分までが白糸でびっしり縫いしめられている。ベンガル地方(インドの西ベンガル州とバングラデシュ)の女たちが手縫いした「カンタ」と呼ばれる布地だ。

末尾の文段は、次のようである。

> 手元に集まった布はみんなの共有財産。そんな気持ちで2009年、東京・自由が丘に「岩立フォークテキスタイルミュージアム」を設立。アフガニスタンやシリアなどの今や見ることができなくなった染織品をテーマに合わせて展示している。世界の手仕事がますます失われつつある時、次の世代に手から生まれた品々の温かさを知ってもらいたい。






春秋
2014/9/19付日本経済新聞 

 少々まやかしの匂いがする。日本、中国、台湾、韓国がニホンウナギを保護するため、養殖に使う稚魚シラスウナギの量を来年はことしより2割減らすことで合意したというニュースに、そんな感想を持った。身辺とみに騒がしいわがニホンウナギの将来が心配である。

 ことしのシラスは5年ぶりの豊漁だった。日本では去年の3倍も捕れた。だから、養殖に使う量を来年2割減らしたところで何のルールもなかった去年よりずっと多い。来年どれくらい捕れるかはだれにも分からないのだが、目いっぱい捕って規制の上限に達しない、つまりは合意に意味がなくなる可能性も高いのである。

 親に卵を産ませるところから始まるのとは違い、ウナギの養殖はシラスを自然界から取り上げて始まる。グアム近くの太平洋で生まれた卵は少しずつ成長しながら何千キロも離れた日本、中国などの沿岸にたどり着く。そのシラスのうち人が頂戴すると養殖に回り、捕まらなければ自然界に生きて次の世代を育むことになる。

 かつて江戸の通人は、同じ天然ものでも何月はお台場で捕れたの、何月は江戸川の落ちウナギに限る、などとありがたがったそうだ。その酔狂は望むべくもないが、いまはがまんしてでも次の世代にかば焼きの香りと味ぐらいは伝えたい。相手は絶滅危惧種のレッテルつきだ。もう少し自然界の取り分を増やした方がいい。

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