<3月の鑑賞予定映画>
~きっと、どこかに、私たちの居場所がある~
2021年 アメリカ映画 (2022.02.11公開)
今年度アカデミー7部門ノミネート作品
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン 上映時間:156分
監督:スティーヴン・スピルバーグ
原作戯曲:アーサー・ローレンツ
脚本:トニー・クシュナー
作曲:レナード・バーンスタイン
作詞:スティーブン・ソンドハイム
振付:ジャスティン・ペック
指揮:グスターボ・ドゥダメル
出演:アンセル・エルゴート/レイチェル・ゼグラー/アリアナ・デボーズ
マイク・フェイスト/デヴィッド・アルヴァレス/リタ・モレノ
<見どころ>
1961年に映画化もされたブロードウェイミュージカルを、スティーヴン・スピルバーグ
監督が映画化。1950年代のアメリカ・ニューヨークを舞台に、移民系の二つの
グループが抗争を繰り広げる中で芽生える恋を描く。脚本と振付は、共にトニー賞
受賞歴のあるトニー・クシュナーとジャスティン・ペックが担当。
主人公を『ベイビー・ドライバー』などのアンセル・エルゴート、ヒロインを
オーディションで選出されたレイチェル・ゼグラーが演じるほか、1961年版で
オスカーを受賞したリタ・モレノらが出演する。
<ストーリー>
1950年代のニューヨーク・マンハッタンのウエスト・サイド。貧困や差別による
社会への不満を抱えた若者たちは同胞の仲間たちとグループを作り、それぞれに
敵対し合っていた。ある日、ポーランド系移民の「ジェッツ」の元リーダーである
トニー(アンセル・エルゴート)と、対立するプエルトリコ系移民の「シャークス」
のリーダーの妹マリア(レイチェル・ゼグラー)が出会い、一瞬で恋に落ちる。
その禁断の恋は、多くの人々の運命を変えていく。
<感想>
オリジナル版は地上波で放映された時に1度鑑賞。
その当時は小学生だったので、話はなんとなく覚えている程度。
クラシックの巨匠であったバーンスタインが作曲している、ということで
楽曲の素晴らしさが印象に残っていました。
157分という長丁場にも関わらず、長さをまったく感じず。
作り手の熱量がひしひしと伝わります。
マリアを演じたレイチェル・ゼグラーはこれが初出演とは思えないほどの
度胸ある演技かつ、透明感のある歌声に魅了されます。
また、オリジナル版でアニータを演じたリタ・モレノが、今作では
バレンティーナ役で出演しているのも感慨深かったです。
映画史に残る名作のリメイクに真正面から向き合ったスピルバーグ監督の
挑戦にまず拍手。デジタルでなくフィルムで撮ったおかげでレトロ感が
出ていたのも良かったです。
オリジナルに忠実ながらも、旧作では吹替だった歌が今回は本人歌唱、
プエルトリコ人役はプエルトリコ人俳優を起用、白人移民は寒色系、
プエルトリコ人移民は暖色系の衣装に統一するなど、細かな演出が
されていたところにスピルバーグの並々ならぬこだわりを感じました。
時代設定が古い&昔のリメイク作品なので、若い人の鑑賞が
少ないように感じましたが、若い世代にも見て欲しい映画ですね。
点数:9点/10