本阿弥切を続けます。
遊免遅尓も露や於久ら无よもす可ら かよへる曽ての日遅て可者可ぬ
ゆめちにも露やおくらんよもすがら かよへるそでのひちてかはかぬ
夢路にも露や置くらむ夜もすがら 通へる袖の漬ちて乾かぬ(漬づの意は下に)
本阿弥切から 題知らず
原本(縦16.7cm 2行書き)を半切(同135cm)に拡大・臨書
本歌にも、前ブログで記しました、本阿弥切の特徴(太細、曲直、横幅の広い字など)
がよく出ていると思われます。
特に書き出しの太字には驚かされました。
このような大胆な発想も本阿弥切ならではでしょう。
大方の歌意は、
夢の中で出てくる路にも露は降りるのだろうか。
(夢の中で、恋人のところへ)夜通し通った袖が濡れて乾かない。
・・・ぐらいのところでしょうか。
“ひちて”の“ひづ”は“漬づ”と書き、水につかる、ぬれることをいうようです。
[補記]
昨日の選挙結果。
わが“夢路”の、大事な大事な一里塚です。
長い間封印されてきた憲法改正の発議、そしてそのための議論。
国民はその封印を解き、国会に対し、“論議をしてくれ”、“発議もいいよ”とのサインを出したということです。
“国会が動き出す態勢ができた”という画期的な結果だったと思われます。
一部の政党や憲法学者にいわれるまでもなく、誰が読んでもおかしいところもあるのも事実です。
その内容や手順はこれから、ということでしょうが、動き出せば国民の関心度も高まりましょう。
首相には、国民に丁寧に、丁寧に説明をつくし、良きところは継承し、至らざるを是正すべく、
よろしく世論をリードしていただきたいと思います。