5年ぶりにリニューアルされたキヤノンのAPS-C フラッグシップ機「EOS 7D Mark II」(11月上旬発売予定)。(キヤノンのスペシャルサイト参照)
先行展示されていた「キヤノンデジタルハウス梅田」で触ってきました。
キヤノン「EOS 7D Mark II」。
レンズは「EF 24-70mm F4 L IS USM」がついていました。
キットレンズの一つですね。
もう一つのキットレンズは「EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS STM」。
展示されていたのは1台だけで、タッチ&トライは「一人5分以内でお願いします」とのこと。また、データ持ち帰りは不可でした。
◆重厚、快速
持ってみると、現行の「7D」と同じ重量感があります。ハードな使用に耐えられるようAPS-C 機にしては重厚なボディー。ただ、連写性能がアップし、耐久20万回というパワーのあるシャッターユニットが入ったのに、「7D」と同じ910g(バッテリー、カード込み)に抑えたのはまずまず。
最大の特長は、10コマ/秒の高速連写とオールクロス65点AFですが、ともかく連写性能を試してみました。
EOS-1D X (12コマ/秒)のような“爆速”感はないものの、非常に快速な連写。いい気分ですね~
意外に感じたのはシャッター音がソフトなこと。
パンフレットをよく読んでみると(キヤノンのサイトにも説明があります)、ミラーのバウンドを吸収する機構を採用しているとのこと。つまり、ミラーのバタつきをできるだけ抑えているわけです。
機関銃のようなけたたましい連写音が好きな人は拍子抜けするかもしれませんが、個人的にはこのシャッター音が気に入りました。いかにも品質がよさそうな音で、快感です。
◆秀逸なAF操作性
EOS 7D Mark II の65の測距点数は、EOS-1D XやEOS 5D Mark III(いずれも61点)を上回るもの。しかもすべてがクロス(縦/横)測距。キヤノンのページには『キヤノンテクノロジーの限界に挑んだ末に生まれました』とあります。(ただし、使うレンズによってクロス測距の可能な点数は変化します)
このように多数の測距点があると、どう使いこなすかという操作性も大事ですね。
EOS 7D Mark II の背面。
面白いのは、背面液晶右側に新しく搭載されたこのレバー。
「測距エリア選択レバー」。
このレバーを押し下げるたびに、7種類のAF測距エリア選択モードを簡単に切り替えられます。
また、上部のシャッターボタン近くにある<M-Fn>ボタンでも同じ操作が可能。
これに加えて、サブ電子ダイヤルで細かくAFフレームを選択するようになっています。
7種類のAF測距エリアは以下の通り(キヤノンのページより引用)。
[1点] 65点から選択した1点のみでピントを合わせる。
[スポット1点] 通常の1点AFより狭いポイントにピントを合わせる。
[領域拡大(上下左右)] 選択した1点と、隣接する上下左右4点でピントを合わせる。動体追従に有効。
[領域拡大(周囲)] 選択した1点と周辺8点でピントを合わせる。上下左右よりも広い範囲で被写体を追従。
[ゾーン(9パターン)] 65点のAFフレームを9つの測距ゾーンに分けてピントを合わせる。動きの速い被写体に有効。
[ラージゾーン(3パターン)] AFエリアを大きく3分割する(EOS初)。構図優先と被写体捕捉をバランスよく行える。
[65点自動選択] ワンショットAFでは、AFエリアとピントの合ったAFフレームを表示。AIサーボAFでは、AFを開始するAFフレームを表示。
試してみると、選択エリアを変えるのがとてもスムーズで、面白い。
タテ写真とヨコ写真で別々のAFフレームを選ぶこともできます。さらに、最初にピントを合わせた被写体の顔や色を、カメラが認識して追いかけるEOS iTR AFも搭載。
AFに関する自由度が抜群に豊富です。
EOS 6D(測距点11)のように、フルサイズ機ながら貧弱な(失礼)AFで苦労してきた身としては、別次元のよう…
EOS 7D Mark II の一番の力点は、どちらかというと連写コマ数よりも充実したAFシステムにあるのかもしれません。多彩なAF機能を使いこなすための「AF設定ガイドブック」(PDF)がキヤノンのページからダウンロードできます。
◆リッチなファインダー
視野率100%、倍率約1.00倍のファインダーは明るく見やすい。加えてEOS-1D X のファインダーを進化させた(?)「インテリジェントビューファインダーII」です(下の図はキヤノンのページより)。
光学ファインダーの視野内に、電子ビューファインダー(EVF)のような情報を重ねて表示しています。
表示情報はカスタマイズできるので、「ホワイトバランス」「ドライブモード」「AF動作」だけでいいと思えば、そのように設定することが可能。
そして、ファインダーの被写体から目を離さずに、カメラ上部のボタン/ダイヤル操作で、たとえば「ホワイトバランス」をオートから太陽光、曇り、白熱電球へと変えていく… そういう使い方ができるようになっています。
また、視野の右側の露出レベル表示(アンダー/オーバー)は、EOS-1D系だけに採用されていたもの。
AFフレームは通常黒色ですが、暗所では自動的に赤く表示されるように設定できます。
ウ~ン素晴らしい。情報量が多くて明るい、リッチなファインダー。気に入りましたね。
このほか、短いタッチ&トライでは試せませんでしたが、動画性能もアップしているようです。
あとは、2020万画素センサーの描写性能がどの程度かということですが…
パンフレットと、昨日キヤノンフォトサークルから届いたプレゼンテーションイベントの招待状。
楽しそうなイベントなので行ってみるつもりです(データ持ち帰りはできるのかな?)。
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撮影カメラ ソニーRX100
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