冬の味覚としても人気が高いアンコウ科の「キアンコウ」は、深海に生息しているとされてきましたそうですが、1年のほとんどを浅い海域で生息し、深海魚ではない可能性が高くなったことが青森県の研究機関の調査で分かったそうです(NHK NEWS WEB)。「キアンコウ」は、アンコウ科の魚の1つで、青森県によりますと一般に「アンコウ」として流通し、鍋の具材などとして広く親しまれているそうです。これまで日本各地の沿岸の深海に生息し、特に津軽海峡での生息数が多いとされていて、青森県産業技術センター下北ブランド研究所は、3年前に、津軽海峡に生息する10匹の尾に水深や水温を1時間ごとに計測できる小型の機械を付けて放流し、去年6月までの2年間にわたって詳しい生態を調べたそうです。その結果、1年間のうち、水深200メートルより浅い海域に生息していた時期が、時間にして88%で、水深200メートルより深い深海に生息していた時期は、12%にとどまっていたことが分かったというのです。特に、5月から6月の産卵期には60メートルから100メートルの浅い海域に移動していたとも。また、生息域の水温は、夏から冬にかけては12度前後の水温に生息していたのに対し、産卵の時期を控えた3月には1年のうち最も低い6度前後の水温に生息していたということです。今回の調査結果から、キアンコウの生態はこれまで謎が多かったが、今回の調査で深海魚だという定説は崩れたということです。生息する水温が分かったことで効率的な漁につながり、養殖などの資源管理も可能になることも期待されるということです。
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