健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

女性の産道の大きさや形状には世界各地で地域差がある

2018-11-10 08:30:39 | 研究
女性の産道の大きさや形状には世界各地で地域差があるにもかかわらず、大半の医学書は欧州の女性の体形に基づいており、健康リスクにつながる可能性があると警告する研究結果がProceedings of the Royal Society Bに掲載されたそうです(AFPBB NEWS)。出産時に胎児が通る骨盤管の深さや広さは一様ではなく、出産を単一の基準に押し込めて扱うことは母体と胎児に危害を及ぼしかねないと警告しているそうです。産科医の訓練は、欧州の女性の骨盤の形態に基づいて開発されたものですが、骨盤や出産の形態は集団によって差があるというのです。例えば、サハラ以南アフリカ出身の女性は産道が深い傾向があり、対照的にアメリカ先住民の女性は概して産道の幅が広い傾向があるというのです。また欧州とアジアの女性はその二つの中間で、地域ごとに特徴があるとも。こうした差異が重要なのは、胎児は誕生時に産道を通過する際、産道の形に頭と肩が沿うよう体を回転させるからだそうです。医学書に説明されている産道のモデルが、実際の女性の産道と大きく異なる場合、胎児の動きも予測から外れる可能性があるそうです。世界保健機関(WHO)によると、毎年約30万人の女性が出産の最中もしくは出産後まもなく死亡しており、その多くは出産の合併症が理由だということです。

http://www.afpbb.com/articles/-/3194635?cx_part=search
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高身長の人の高いがん発症リスク

2018-11-09 08:30:33 | 研究
身長が高い人ほどがんを発症するリスクが高いのは「生まれつき」で、その一因は体内の細胞の数が多いからだとする米国の研究結果がProceedings of the Royal Society Bに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。がんは、遺伝子の突然変異によって正常な細胞増殖機能を失った異常細胞が、無秩序に増殖し続ける病気。研究者の間では、背が高いとがんリスクも高まる傾向が知られています。今回の研究によると、米国、欧州、韓国の男女を対象にした調査から、身長が10センチ高いとがん発症リスクも10%上がることが分かったというのです。その理由の一つは、背の高い人ほど体内の細胞の数が多く、それだけ突然変異が起きる可能性も高くなるからだと考えられるというのです。背の高い人は平均的な身長の人と比べて細胞分裂率が高くて皮膚の面積も広いため、特に悪性黒色腫と呼ばれる皮膚がんを発症するリスクが上がることが分かったそうです。一方で、女性については胃がん、口腔がん、子宮頸がんの発症リスクに身長の影響は見られなかったとも。

http://www.afpbb.com/articles/-/3194618?cx_part=search
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乳がん発症リスク

2018-11-08 08:30:58 | 研究
妊娠中の特定の週に起きる女性の体の著しい変化が、その後の人生における乳がん発症リスクを大幅に下げるとする研究結果がNature Communicationsに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。30歳未満の女性が出産することで、その後の人生における乳がん発症リスクが減少することは、これまでの研究で明らかにされてきたそうです。しかし、デンマークとノルウェーの研究チームが行った今回の研究では、妊娠期間中の特定週に、乳がん発症リスクに変化が起きていることを明らかに。通常の妊娠期間は40週とされ、37週未満で出生した赤ちゃんは早産児に。約40年前からのデータベースに記録されたデンマークとノルウェーの女性約400万人について調査した結果、妊娠34週以降に出産した女性は、出産経験のない女性と比べて乳がん発症リスクが平均13.6%低いことを突き止めたそうです。妊娠33週で出産した女性の場合、同リスクの減少幅は2.4%にとどまるそうです。また、34週以上の2回目、3回目の妊娠によって、乳がん発症リスクがさらに下がるそうです。この現象は妊娠34週以降の死産でも起きるため、授乳は乳がん発症リスクの減少と無関係とみられるとも。一方、この乳がん発症リスクの減少効果は29歳未満の女性が出産した場合にしかみられないということのようです。

http://www.afpbb.com/articles/-/3194464?cx_part=search
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人体からマイクロプラスチック

2018-11-07 08:30:51 | 研究
欧州とロシア、日本の被験者を対象にした調査で、それぞれの排せつ物から微小なプラスチック片が検出されたことが発表されたそうです(AFPBB NEWS)。食物連鎖の中にプラスチックが広く存在することを示した初の調査結果だそうです。この結果は、小規模の予備的研究に参加したボランティア被験者8人全員が数種類のプラスチックを排出しており、排せつ物10グラム当たり平均20個のプラスチック微粒子が検出されたというもの。プラスチック微粒子は大きさが50~500マイクロメートルで、海産物、食品包装材、ほこり、ペットボトルなどを経由して体内に取り込まれた可能性があると推測しているそうです。最も多く検出されたのは、ペットボトルのふたや梱包用ロープなどに使われているポリプロピレン(PP)と、飲料水のボトルや繊維素材などに使われているポリエチレン・テレフタレート(PET)の2種。この2種とポリスチレン(使い捨て食器やカップ、保冷容器など)とポリエチレン(レジ袋など)を合わせると、今回検出された微粒子全体の95%以上を占めたそうです。

http://www.afpbb.com/articles/-/3194474?cx_part=search
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斜視が才能に貢献か

2018-11-06 08:30:06 | 研究
イタリア・ルネサンスの巨匠レオナルド・ダビンチ(Leonardo da Vinci)は、ありふれた目の障害である「外斜視」があったために立体物の表現力や山岳風景画での遠近感に優れていた可能性があるとする研究論文がJAMA Ophthalmologyに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。論文では、ダビンチ自身がモデルとなったと考えられている彫刻2点、油絵2点、素描2点を調査したところ「-10.3度の一貫した外斜視角」が示されたとしているそうです。外斜視は目の片方が外側を向いている状態を指し、片目が逆に内側を向いている場合は内斜視に。10.3度のずれは中程度の症状に当たるそうです。斜視の人は両目ではなく片方の目でものを見ていることが多いそうで、これは両目が別々に使われていることを意味し、これにより視野や奥行知覚が増加するそうです。論文によると、斜視、特に間欠性斜視の存在は、空間を平面なキャンバス上に捉えるというダビンチの卓越した能力に貢献した可能性があるというのです。また、ダビンチの斜視は、特に世の中に存在する顔や物体の立体性や、山岳風景で遠方にあるくぼみ部分の描写に役立った可能性があるとしているそうです。レンブラント(Rembrandt)やピカソ(Pablo Picasso)ら、偉大な芸術家には斜視だったとされる人が何人かいるそうです。

http://www.afpbb.com/articles/-/3194258
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多剤耐性結核の80%が治癒

2018-11-05 08:30:50 | 研究
従来の薬が効かない「薬剤耐性結核」の患者を対象にベラルーシの医療チームが行った新薬の臨床試験で、治癒した患者の割合が80%だったことが明らかになったそうです(AFPBB NEWS)。ベラルーシは、多くの薬が効かない「多剤耐性結核」の感染率が世界で最も高い国の一つとなっているそうです。首都ミンスクにある研究所などの医師らは、新薬ベダキリン(bedaquiline)と抗生物質を組み合わせた治療を数か月かけて実施。その結果、投与された患者181人のうち168人が治癒したというもの。世界保健機関(WHO)の9月の発表によると、現状では多剤耐性結核の治癒率は55%に過ぎない。新薬による治癒率は80%と、これをはるかに上回るそうです。東欧やアフリカ、東南アジアの別の国で行った臨床試験でもおおむね同じ結果が出たそうです。WHOによれば、2017年には結核で少なくとも170万人が死亡しており、世界の感染症による死亡原因で上位にランクイン。

http://www.afpbb.com/articles/-/3194295?cx_part=search
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2040年の最長寿国はスペイン

2018-11-04 08:30:44 | 研究
2040年、人間の寿命はすべての国で少なくともいくらか延びるが、長寿国ランキングは大きく入れ替わってスペインが首位に立つとの予測がThe Lancetに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。現在の長寿国ランキングのトップは日本(平均寿命83.7歳)ですが、2040年にはスペインが85.8歳に迫って日本を抜き、日本は2位に転落する見通しというのです。現在と比べてランクが上昇する国は、インドネシア(117位から100位)、ナイジェリア(157位から123位)、ポルトガル(23位から5位)、ポーランド(48位から34位)、トルコ(40位から26位)、サウジアラビア(61位から43位)などだそうです。2016年時点で137位だったシリアは、果てしなく続く破滅的な内戦が終結すると仮定した場合、2040年には80位まで上昇。一方、現在よりもランクが下がる国は、カナダ(17位から27位)、ノルウェー(12位から20位)、オーストラリア(5位から10位)、メキシコ(69位から87位)、台湾(35位から42位)、北朝鮮(125位から153位)などということです。また世界全体の平均寿命は、2016年の73.8歳から2040年には77.7歳に達するそうです。今から20年先の平均寿命を決定付けるトップ5の要因はすべて、いわゆる「生活習慣病」に関連する、高血圧、太りすぎ、高血糖、飲酒、喫煙。また6番目に、中国だけで年間100万人の命を奪っていると科学者たちが推定している大気汚染が挙げられているそうです。一方、2018年時点の世界の貧困国は、平均寿命においても今後も見通しが明るくないそうです。アフガニスタンだけを例外として、2040年の下位30か国はサハラ以南のアフリカ諸国か太平洋の小さな島国で、平均寿命は57~69歳にとどまると予測されているとも。

http://www.afpbb.com/articles/-/3193650?cx_part=search
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ベスビオ火山噴火の新証拠

2018-11-03 08:30:24 | 研究
イタリアの古代ローマの都市ポンペイがベスビオ火山(Mount Vesuvius)の噴火で壊滅的な被害を受けたのは、これまで考えられていた西暦79年8月24日ではなく、同年10月17日以降だった可能性が出てきたとする新証拠が見つかったそうです(AFPBB NEWS)。同遺跡にある家屋跡に、この日付を意味する文字が書き残されているのが新たに見つかったというもの。ベスビオ火山の大噴火によって壊滅的な被害を受けた古代ローマ都市ヘルクラネウム(Herculaneum)とポンペイですが、その日付についてはこれまで、同時代に記された文書や出土品などの根拠に基づき「8月24日」と考えられていたそうです。ですが、灰に埋もれたポンペイ遺跡からは、秋に実るはずの果物が枝についたままの状態で見つかっていることもあり、19世紀以降はそれより後の日付であることが示唆されていたそうです。ポンペイは首都ローマ(Rome)の円形競技場コロッセオ(Colosseum)に次いで2番目に多くの観光客が訪れる観光名所だそうです。今年は、8月までに300万人以上が訪れているということです。

http://www.afpbb.com/articles/-/3193580
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はくちょう座中心部のイメージ図

2018-11-02 08:30:37 | 宇宙
米国航空宇宙局(NASA)は、はくちょう座(Cygnus)の中心部についてのイメージ図を公開したそうです(AFPBB NEWS)。イメージ図では、中心部から噴出物が出ており、その周りをドーナツ状に宇宙のちりが取り囲んでいるそうです。その形状は「トーラス」と呼ばれる円環面。並行噴射は、天文学者たちにとっては、銀河の中心にある超大質量ブラックホールの存在に関するもっとも強力な証拠になっているそうです。これらのブラックホールについては、周辺の物質を吸い込みながら、超高速で噴射物を発するなど活動的に見えるものもあれば、何の動きもないものもあるそうです。イメージ図では、磁場が円環面の形状の中で宇宙のちりをとらえている様子が描かれているそうです。こうした磁場は、円環面の形に宇宙のちりを閉じ込めて、銀河の中心に隠れたブラックホールを手助けする力になり得るということです。

http://www.afpbb.com/articles/-/3193721
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日本にたまるプラごみ

2018-11-01 08:30:46 | 研究
環境省は18日、中国のプラスチックごみ輸入禁止措置の影響を受け、国内で保管されているプラごみが増加の一途をたどっていると発表したそうです(AFPBB NEWS)。環境省が実施し、100以上の自治体と175のごみ処理業者が回答した調査によると、約25%が処理が追い付かずに保管されているプラごみが増えていると答え、時には衛生基準値を超える量に達することもあるとしているそうです。また、プラごみの処理コストも上昇しているとも。Science Advancesに掲載された論文によると、1992年以降に世界で排出されたプラごみの4分の3近くが、中国本土と香港に持ち込まれていたそうです。しかし中国政府が進める新たな環境政策の一環で、今年1月以降、中国国内への紙ごみとプラごみの輸出の大半が禁止されたそうです。以来、世界の開発途上国もごみの処理方法の模索に追われているというのです。この禁止策が講じられる前、日本は年間約150万トンのプラごみを輸出し、その大半が中国へ送られていたそうです。環境省は国内のプラごみ処理能力を拡大するとともに、不法投棄対策を進めるとしているということです。

http://www.afpbb.com/articles/-/3193822
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