ふわり、ふわりと風のふくままに・・日記

感性がキラリと輝くような毎日を過ごしたいけれど、現実はなかなか思うようにはいかない。小さな喜びに敏感でありたい。

9/7 今日の献立

2010-09-07 17:11:21 | 料理
 今日はカルチャーでの懐石教室。前任の先生時代からの生徒さんたち、9名。

献立:
・落ち鮎の魚田
 6月の解禁直後の鮎も旬だが、卵を抱えた落ち鮎は脂も乗って美味。うねり串をうち、残念ながら備長炭ではないけれど遠火の強火で焼き上げる。そこへ合わせ味噌を掛けて、けしの実をふってできあがり。エリンギの焼き浸しを添えた。
卵をもっていて、慌てて焼くより遠火でじっくり焼いた方が美味しいし、骨までちゃんと食べることができる。

・無花果の揚げだし
 無花果の軸を取り、皮のまま良く溶いた全卵を絡ませ、そば粉をまぶして低温でじっくりと揚げる。暖かくした合わせだしに浸して、おろし生姜を添えて頂く。長野はこれから無花果が出てくる。

・白瓜とくらげの粕和え
 信州では白瓜はいつもならばお盆過ぎに粕に漬け込む。9月には店先にないことが多いが、今年は不順で出来が遅かったようで、まだ店頭にある。地元の人は塩でつけ、砂糖を混ぜ込んだかすにつけて、秋が深くなって食卓に並ぶ。2度漬け、3度漬けしないから、奈良漬のような濃い色ではない。今日の献立は、白うりを半割にし、塩を船にまぶして水を出し、薄切りしてから出た塩水と混ぜて更に15分ぐらいおいてから、もみ、絞る。塩くらげの塩抜きしたものと白瓜を、酒粕にみりんと淡口を合わせた床で和える。
生徒さんたちの口にもあったようで、帰りに白瓜を買って帰ろうという方が多かった。粕漬けよりはずっと簡単で鯵もさっぱりしている。

 今月は、春先に都合で休講にした分も入って3回の教室。作って、試食して『美味しい!』という声を聞くとほっとする。卵を持った鮎を食べるのも初めて、イチジクを上げたのも初めて、瓜を和えていただくのも初めてといわれると苦労して献立を組んだ方も嬉しい。中には10年近くやっておられるので、前任者から教えていただいている献立もあるときがあって、それでも教わった献立を全部家で作っているわけではないので、覚えていないことも多いからよいとおしゃるけれど…。

 次回はこのクラス、太刀魚のお刺身をする予定。長野で太刀魚のお刺身は普通食べられない。今から魚屋さんに頼んである。